挿絵は今をときめくヨシタケシンスケさん。作者は第2回グリム童話賞優秀賞を受賞した藤江じゅんさんです。
角川書店の小学生向けの作品で、主人公のカケルを含む4人組は小学4年生の設定です。
たぶん舞台は東京都心のどこかの町。
カケルの仲間の一人:葉月は人気の子役で、テレビにも出演しているけれど、彼女自身全然おごった感じはないし、カケルを含むほかの友達も、葉月をふつうのクラスメイトとして扱っているところがすごく新鮮でした。
今時、身近なところに有名人がいるのって、結構普通のことなのかもしれないと、逆に教えられた感じがしました。
(一番最初に感じたことは、内容よりもそこでした)
ストーリーもテンポがよく、作品のテーマである“錯覚”トリックをすごく分かりやすく取り入れてくれていたところに好感が持てました。
登場する子どもたちが元気で、読んでいて気持ちがいいです。