お父さんは写真家、ダニエルはイメージ世界の絵描き。
なんだかマクリントックの自伝的絵本のようです。
同じものを見ながら、限りなくイメージを膨らませていくダニエル。
とても素晴らしい才能です。
でも、この絵本では空想の世界とは別に、実に緻密なバーバラ・マクリントックの世界があります。
『シモンのおとしもの』、『シモンのアメリカ旅行』と見てきて、マクリントックの絵の緻密さが、お父さんの写真の影響を受けていることを感じました。
風景の細かいところまで写実できる才能と、限りない想像力がマクリントックの世界。
作中では、ダニエルの才能をみいだしてくれた画家のカミーユ・ブトンも大きな存在です。
絵が楽しめる絵本です。