実話を基に描かれたストーリーです。
てつおは、戦争で父を亡くし、母の田舎にやって来たのです。
母と兄弟で貧しい生活をする毎日、てつおは新聞配達を始めるのですね。
小学校5年生。
その頑張りに心打たれます。
何より、新聞を読みたい、という動機が偉いですね。
そんな頑張りに、近所の老夫婦が購読している新聞を読ませてくれるのです。
そのおじいさんが亡くなり、次いでおばあさんも亡くなるのですが、
ある真実が明らかになります。
立派な大人になったてつおの回想録のようなストーリー。
実話の重みを感じます。
柔らかい色彩がとても美しい光景を奏でていますが、
絵は松本猛さんの娘さん、そう、いわさきちひろさんの孫娘なのですね。
なるほど、と納得です。