不思議な感じのする絵本です。絵も内容も外国風ですが、日本の方がかかれているのです。表紙の絵や題名から受ける印象では、子ども向きというより大人向きかな・・・と思いました。読んでみると、最初の印象とは全然違いました。次女4歳もじーっと聞き入っていました。
おなかをすかせ仲間もいない一人の悪魔と、母親とはぐれた一人の少女の物語。悪魔は少女を食べようと狙っているのに対し、少女はどこまでもおじさん(悪魔)に対しやさしいのです。死んだ少女を食べようと毒りんごになった悪魔。ひもじい少女はそれを食べようとしますが、おじさんがもどるまでとっておこうとします。そのやさしさが、悪魔の心を変えたのでしょうか・・・。毒りんごのおかげで、少女は幸せになるのです。
読み終えた後も不思議な感じがし、静かなやさしさが染み出てくるような絵本です。