「わるいタネ きずだらけのオレがきめたこと」 みんなの声

自らを悪いタネだと言い切るひねくれ者の独白絵本です。
大変だったねと、言ってほしいのでしょうか。
慰めてほしいのでしょうか。
でも、誰もが大なり小なり古傷は持っているものです。
拗ねて生きていても、うそぶいていても、居心地が悪いのが世の中です。
主人公のタネは、良いことをしたときの心地よさを遅ればせながら知ったようです。
人間、良いところも悪いところも持っているものでしょう。
自分に貼られたレッテルは、そう簡単に変わらないこともあるでしょうが、次第に認めてくれる人も増えてきますよ。
頑張れ「わるいタネ」。
主人公がヒマワリのタネだと言うのも、何か象徴的に感じました。

1粒のひまわりの種が、あるきっかけに、急に悪い種になってしまいました。けれども、改心します。ジョリ・ジョンさんの本は、人のマイナスな心理をついて、いい方にもっていこうというテーマが多いように思います。イラストがとてもシンプルで魅力的です。