柏葉さんらしい、とってもファンタジックなお話です。
題名に書いてある通り、今回ふしぎな世界へカギは、
主人公の大おばさんが、
結婚祝いにお母さんにくれたという手製の「レシピ」の本。
(この本には、料理のほかに手芸関係のレシピものっているんです)
主人公の美奈はひどいぶきっちょだけど、それを改善すべく、
大おばさんのレシピから、簡単な作品を見積もって不格好ながらもいろいろ挑戦するわけです。
不思議な世界へ行く度に通る窓口の「ドクムマ」も面白いキャラクターだし、美奈のおせっかいで江戸っ子っぽい性格も笑えます。
端役だけど、美奈のお母さんもいい味が出ていて、物語を盛り上げてくれています。
内容は4章に分かれていて、それぞれのお話で完結しています。
私は魔女らしくない魔女の出てくる「魔女のパック」と、
誰にも読まれない物語の主人公を叱咤し、思いっきり引っかき回してくる「姫君の目覚まし」が面白かったです。
児島なおみさんのイラストも雰囲気があっていて、とても素敵でした。
ファンタジー系の好きなお子さんには特にお薦めです。
小学校中学年くらいから読めるかと思います。