私が小学生1年生だったときにはじめて読んでとても衝撃的だったのを覚えています。30数年たって読んでみてこれまた衝撃的でした。人間の友達が欲しい赤鬼が友達の青鬼の計画に半ば無理に乗せられてひと芝居うつのです。その後赤鬼は忙しいほど人間の友達ができ、青鬼のことは忘れていました。ふと思い出したときに行ってみると…。
好きな相手の幸せを思うあまり自分を犠牲にするなんて、映画の「カサブランカ」もそんな感じではなかったでしょうか。映画の場合、相手は異性でしたが。悔やんでも悔やみきれない赤鬼の悲しみが伝わってきます。なにも言わずに姿を消した青鬼の気持ちをおもうと切なくなります。私は女なので、間違っているかもしれませんがこれは究極の男の友情と言えるかもしれません。いつか赤鬼も青鬼も年をとって再会を喜び合えたらいいなと願っています。