「とらとおじいさん」 みんなの声

一人読みができるようになった、年長さんや小学校低学年のお子様の読書にぴったりな児童書に思います。
トラは確かに怖いし食べられてしまう危険も、そんな境遇に陥ったおじいさんの願いをトラは聞いてくれるのでしょうか。
さてどうなるのー？と結末が気になる本ですね。

「ゆかいなゆかいなおはなしシリーズ」は、字が大きくて読みやすく、内容もとても面白いものばかり。
こちらは、イラストもとてもおしゃれで、楽しく読めました。
劇の台本風になっています。
罠にかかったトラを助けてあげたおじいさんが、逆にトラに食べられそうになります。
悪いトラを、かしこいキツネがやり込めるのは、痛快でした。

子供がまず、自分で読んでみたようですが良さがよくわからなかったみたい。後から私も読んでみたいけれど、分かりませんでした。おじいさんが助かったのは良いけれど、他の動物や道や木が取る中立的立場が異様に印象に残りました。
それも、中立という立場を笠に着つつ、実際のところおじいさんのこともトラの事も無関心という風情だったので、冷たさすら感じました。これが、基本的な集団心理というものだろう、と提示されているかのようでした。

脚本形式だったのも、なじめません。