この作者の中で最も好きな作品です。
「あるところにウニがありました」から始まり
「・・・とおもったらヤマアラシ」「・・・とおもったら」とひたすらこの変化とリズムを繰り返します。
単調な繰り返しなので子供受けが良いと思います。
こちらの作品の素晴らしいところは(あくまで私の感想ですけれど)動きがあるのです。例えばウニ→ヤマアラシ→こどものあたま の変化では、真正面からみたイガイガ=ウニ。しかし上から見てみると、、ヤマアラシ。更に再度正面を向けてみると、、こどものあたまになっちゃった、、?!
視点の違いによって見える対象も変化するということです。
言わば映像の一部を切り取って本にしてみた、という印象が深かったです。
ラストが(これで最後にウニに戻ってくれたら嬉しいんやけどなぁ)と読み進めていると、最後にウニ帰りしたので思わず「うぉっ!」とびっくりしました。
発想を引き伸ばすのに適していると思います。年齢問わず楽しめる作品ですよ。