外見と言い、実際にやることと言い、ラルフの「あくたれ」度合いは、相当のものです。こんなワルは見たことない! でも、「あくたれでも、セイラは、ラルフが すきでした。」・・・この一文にすべてが含まれているように思います。
うちの犬も、ラルフほどではないけれど(!)かなりのあくたれです。「20ドル紙幣でも首に巻いて、外に置いて来ようか」と話し合ったくらい! それでも、やっぱり、この物語のはじまりに戻り、
「あくたれねこの ラルフは、セイラのねこでした。あくたれでも、セイラは、ラルフがすきでした。」となるのです。
安易な気持ちでペットを飼い始め、同じように些細な理由で処分してしまう人が非常に多い現実。セイラの一家のように、どんなあくたれでも、我が子同様、責任を持って、愛情をかけて育ててあげてほしい、と心から思いました。