てのひらを たいように(フレーベル館)
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誰しも子供時代に一度や二度、家出を考えたことがあるでしょう。でもまず始めにぶち当たる壁が、どこへ行ったらいいの? ということのはず。ところがこのクローディアは、大都会ニューヨークのメトロポリタン美術館へ”家出に行く”のです! しかも兄弟の中から、お金をたくさん貯めている弟を相棒に厳選する冷静さと計画性を持って。物語は、前半の美術館での”生活”から、後半の天使の像の謎解きへと、思わぬ展開を見せ、息もつかせぬ面白さです。当初読者は、なぜ手紙の形が差し挟まれて、夫人がこんなにもサクソンバーグ弁護士にこだわるのか違和感を覚えますが、最後に全てが1本の糸にまとめ上げられるあたり、「やられた〜!」と作者の力量に唸ってしまいます。クローディアは、自分は家族にもっと認めてもらえるだけの価値がある、という想いで家出しますが、そういう気持ちが痛いほど理解できる、思春期の入り口の女の子達に是非、読んで欲しい1冊です。
投稿日:2009/04/30
毎日同じ暮らしにうんざりしたクローディアは、弟を誘って家出をします。 弟を誘う理由が笑えますが。。 幼い二人がどうやって暮らしているのか、なんとメトロポリタン美術館でこっそりと生活をするのです。 このあたりが、よく考えていて面白いです。 そして、二人は「天使の像」の秘密を調べます。 ワクワクどきどきしながら読み進めます。 こんなに小さな子どもが、大変な発見をするのです。 クローディアにとって、この秘密は大きな生きがいになります。 子どもたちは自分に重ねて読めると思います。読書感想文にもいいともいます。 中高学年からお薦めです。
投稿日:2009/05/07
この本を初めて読んだ頃、私は図書館の児童書の本棚にあるニューベリー賞受賞のものを選んで読んだりしていました。 「クロ―ディアの秘密」は、同じ作者の作品である、「魔女ジェニファーと私」と争って賞をとったのですね。こんなこと初めてじゃないでしょうか。 すごいなと思いました。 その後、折に触れてカニグズバーグの作品をほとんど読んでみたのですが、今でもこの作品を再読し始めるとうきうきとしてしまいます。 子どもの行動も、お話のからくりもとても面白いです。 ニューヨークのメトロポリタン美術館を世界中で有名にするお手伝いをしてくれたかもしれませんね。 最後の2章は本当に面白いです。 でも子供や孫には家出はしないでほしいです、絶対に。
投稿日:2016/08/31
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