葉祥明さんと言ったらパステルカラーの絵というのが、私の中でのイメージなのですが、はじめて出会ったのは、私が中学生の頃だったかなぁ。その当時、何かがきっかけで葉祥明さんの絵がブームになり、缶ペンケースや下敷きなどの文房具に描かれていたのを今でも覚えています。なんとなく遠景の風景画が多く、とても優しい感情を呼び起こされる感じがいつもするのです。
この「ぼくのベンチにしろいとり」では、とても緑いろが目を引きました。ほとんどのページに緑が使われているのですが、色々な種類があるものなのですね。そして、その緑も色々な場面でちょっと暗かったり、逆に安心感を覚えるような緑、さわやかな緑など、もともと私自身が緑色が一番好きだからか、とても印象的でした。
表紙だけを見た時に、内容を知らなかったので、ぼくのベンチとはJAKEの背中のことかとてっきり思ってしまいましたが、違うんですね。別にすごい展開があるわけではないけれども、優しさがつまった絵本だと思いました。