「聖母マリアの曲芸師」というフランスに伝わるお話を
バーバラ・クーニーさんが丁寧に再話した作品。
中世の写本も参考にしたとのことで、
中世の空気までの伝わってくるようです。
両親と死別したバーナビー少年は旅回りの曲芸師。
冬場に曲芸で生活できなくなり、修道院に引き取られますが・・・。
修道院という場所柄、一気に宗教色豊かに描かれます。
その雰囲気を感じ取ってか、一心に自分のできることで
聖母マリア様と、幼子イエス様に喜んでもらおうとする姿が、
とても神々しいです。
何よりも、バーナビーの気持ちを優しく受容してくださる神様の存在の
暖かさがいいです。
一人ぼっちになってもまっすぐに生きようとする姿は
感動的ですね。
再話ということですが、その他にもオペラ『ノートルダムの曲芸師』(マスネー)バージョンもあるとか。
聞いてみたくなりました。