表紙を見るだけでは、単なるお野菜の図鑑?とも思えるような風貌です。
この絵本、あの有名なツペラツペラさんが書かれた作品です。
わくせい?キャベジ?
はてなマークが頭に何個も出てくるくらいに不思議な感じとワクワク感を感じながらページをめくりました。
きっと面白いに違いない!他の作品もそうですがツペラツペラさんの作品には独特の世界観があります。
そしてやっぱり裏切りませんでした。
この面白さ!一度だけではきっとわかりません。
まずは一度、さらりと・・・読んでみました。なるほど!キャベジという惑星があるという架空の星。そこに住む住人たちが野菜だけれど動物に見立てられて、そのうえだじゃれになっている!
作者が素晴らしい感性をもっているからこそ描ける作品です。
架空の星だとわかりつつも、読んでいるうちにもしかして、こんな星が実際にあるんじゃない??と思ってしまうほどのめり込んでしまいます。
この図鑑が完成するまでに、きっと作者なりに色々な野菜を見ながら、考えたのだろうなと想像します。
私のお気に入りはいくつかありますが「ニンジン」人間と人参がミックスされたニンジンという生態です。二足歩行も出来て、言葉を使ってコミュニケーションをとっているというところはまるで人間のよう。でもあいさつは全て「カロチン!」ユーモアが溢れます。
そして、女性のニンゲンは胸のふくらみを表わす人参のヘタがあしらわれています。
細かな描写にただただ感激。
ダイコンイカもラットセイもウマパラガスも・・
きっとこの本を読み終える頃はすっかりとキャベジ星に住むまだ発見されていない新種を考えているはずです。
私も考えました!
●かぶら×ぶた 「カブタ」 色白でまんまるお尻
●ゴーヤ×やまあらし 「ゴーヤマアラシ」 とげがあり威嚇する。攻撃は苦み
●インゲン×人間 「インゲン」
インゲン 細く長く、ちょっぴり神経質だけど勤勉、マメなやつ。
なんて・・色々考えるだけでも楽しくなれる絵本です。