日本の神話第六巻。
時代が下り、海の魚を釣る仕事を持つ海幸と、けものをとる仕事を持つ山幸のエピソード。
ある日、弟の山幸は、兄の海幸に、仕事を交換しよう、と言い出すのです。
しぶしぶ承諾しただけに、海幸は、山幸が自分の大事な釣針をなくして激怒します。
かくして山幸が途方に暮れていると、神でもある老人が、海の宮殿へ行くよう指南して
くれるのです。
運命の出会いがありますが、不思議な出来事が次々と起こり、そのエピソードは神秘的で
すらあります。
神々の兄弟げんかはさすがにすごいですね。
時代が下り、田の存在が印象的でした。ラストの舞の意味もびっくりです。
一種の教訓話かもしれません。伝えよう、という思いを感じました。
この作品も、赤羽末吉さんが文献を詳しく調べて描いたもので、
それだけに見応えがあると思います。