酔っ払った女性からもらったチョコレートに込められていたものは…。
義理チョコだとか、振られちゃったとか、はじめに出てくる女性の言葉が、最後までこの絵本の隠し味です。
何しろ、振られて酔っ払うほどにお酒を飲まずにいられなかった女性のチョコレートですから。
そんなバレンタインデーのお話です。
赤いスカートの女性から、男のかわりに受けとったノラネコは、そのチョコレートの絶妙な味と、包み紙に書かれた「カカオの島の伝説のチョコの樹から作ったチョコレート」という文字に誘われて、海をわたって伝説のチョコの樹を探しに旅立ちます。
この絵本の大半に当たるドタバタは、最後のオチまでの長い行程かも知れません。
最後のページに、赤いスカートの女性と相手の男性が再登場します。
な〜んだ、上手くいってるじゃん。
「伝説のチョコレート
素敵なものが入っています。
それは、愛」
蛇足のような箱の1文が気にかかりました。
ここまでされないと理解できない男には苦労するのでは。
それでも、バレンタインデーのチョコレートに添えてこの絵本を贈ったら…。
そんな想像も楽しみました。