題名と文が木村裕一さん、絵が長さんということで、惹かれるものを感じました。
読んでみてびっくりの内容でした。
人間社会に興味を持つ動物たちに、のらねこののらがレクチャーするのですが、その内容たるやすごかったです。
しまうまを横断歩道に見立てて渡らせる、きりんの首はふみきりの遮断機など、動物の特徴と人間社会の物との見立てが絶妙であることにただただ感心するばかりでした。
私がかわいそうに思ったのは、かばです。のらはやりすぎであると思いますが、人間社会への痛烈な風刺や皮肉がこめられているようにも思いました。
この凡庸ではないお話に、やはり凡庸ではない長さんの絵がとてもマッチしています。
長さんファンの方、木村さんファンの方読んでいない方がいらしたら、おすすめします。
すごい作品があるものだと、ちょっとした発見気分でした。