ルラルさんのお父さんとの関係が描かれている、少し切ないお話です。
お父さん、バイオリン奏者だったんですね。
でも、ルラルさんはバイオリンが苦手で投げ出してしまった。
お父さんがいなくなった今、ルラルさんは年に1〜2度バイオリンの手入れをしているんです。
動物たちとのやりとりの中、バイオリンの音が「ギコギコキーキー」でも、その音がみんなを楽しませているなら、それでも良いんじゃないかと感じました。
そういえば、おとうさんだって「なかなかおもしろい音だよ」と言っていたのです。
きっと、ルラルさんが上手く弾くことだけを期待していたわけではなかったんじゃないかな。
ルラルさんも、だからめったに弾くことのないバイオリンを、大事に手入れしているんでしょう。
動物たちとバイオリンを楽しんでいる姿を見て、お父さんはきっと喜んでくれているのではないでしょうか。