表紙のイラストが、とても印象的だったので、思わず図書館で借りてきてしまいました。
題名通り、盆栽の好きなおじいさん・盆栽じいさまのところに、「ひいらぎ少年」がお迎えにやってくる。というお話です。
ひいらぎ少年とは、分かりやすくいうと、天使のような存在で、お迎えというのはお察しの通り「死」への旅立ちです。
盆栽じいさまはとても心優しい人だったので、じいさまの庭にやってくる山ばとのプンも、びっこを引いている猫のクリも、年老いた馬のサクラも、その他じいさまの庭に住んでいたり、遊びにきていた虫や鳥達も、みんなみーんなじいさまとの別れを悲しんでやってくるのです。
なんともいえないのが、どのページを見ても、じいさまは優しく微笑んでいるだけなのです。
寿命を全うし、自分の死を自然に受け入れてひいらぎ少年と去っていくじいさまの姿には敬服しました。