「夕あかり」という聞きなれないけれど、きれいな言葉にひかれてこの本を手にとりました。あとがきを読んだら、以前は「うすあかりの国」という題だったそうです。一文字でずいぶん印象がかわるものだなと思いました。あの「ながくつしたのピッピ」の作者リンドグレーンの作品です。空を飛んだり、電車を運転したり、高い塔にのぼたったり、子供の夢をすべてかなえてくれる夕あかりの国に、うちの子供も行ったことがある(!?)と言ってました。楽しい魔法使いのお話には子供は簡単に感情移入します。夕あかりの国の案内人の「リリョンクバストさん」というかわった名前が気に入って、子供が何度もくりかえして話しています。最初のページでは、男の子の部屋はうす暗くさびしそうです。でも最後のページ、夕あかりの国から帰ってきたときの男の子の部屋はとても明るいです。おかあさんがつけてくれた明かりだけでなく、男の子の気持ちの明るさなんだな、と思いました