路線バスのばすくんは、毎日お客さんの笑顔を楽しみに走ります。でもある日、同じ路線を新型バスも走ることになり、お客さんの笑顔を見ることが少なくなってしまいました。
新しいバス会社へと売られることになってしまったばすくんは、大好きなお客さんの笑顔を再び見ることが出来るのでしょうか?
ばすくんを擬人化して表現することで、バスの立場からの気持ちが読み手の子供達にも伝わりやすく、立場が変われば気持ちの感じ方も変わるんだよ、と教えることができますね。
個人的に思ったのは、なぜ ばすくんが山奥のバス会社に売られてしまったのかということ。山道の路線を走るのならば、ばすくんよりずっとパワーのある新型バスの方が良かったのでは?
人間で例えるなら、理不尽な理由で左遷されてしまったばすくん。絵本なのに、サラリーマンのお話に思えてきたのは、私だけではないと思います。
頑張って働いたのに、人っ子1人通らないところに置き去りにされてしまったばすくんですが、思いがけず、たくさんの笑顔に触れることとなります。最後はハッピーエンドで良かったね。
けれど後半のストーリーは、他の絵本のストーリーととても似ていたこともあり、途中から結末がわかってしまい、やっぱりなという感じで終わってしまい、ちょっと残念でした。