今は6才のHくん。私がHくんのクラスを担当したのはまだ2才だったね…。
あの頃はまだまだ幼くて、自分の思いを言葉で伝えられず、友だちや先生に対して叩いたり押したりして、自分の思いを伝えようとしていたね。先生はそんなHくんの思いに気付いてあげられない時もあり、どうやって仲良くしていけばよいか…悩んでいたよ。
そんな日々の中で出会えたのが、この『ノラネコぐんだん パンこうじょう』。みんなの前で読むと、すぐにこの絵本が大好きになったね。その日から私が絵本を準備していることに気付くと、「ノラネコぐんだん読んで!」とよくせがんでいたね。ノラネコぐんだんのいたずらに、ニヤリと笑うHくんの表情が忘れられない。そして、目が合って笑い合えた時は、気持ちが通じ合えた気がしたよ。
Hくん。おぼえているかな?
人の気持ちを大切にできるHくん。大きくなってくれてありがとう。