お話会のお母さんのお薦めです。
一度、野球少年の悩みかとさらりと読んでいましたが、再び読んで納得。
野球ばかりか、何事にも通ずるお話でした。
少年塁(ルイ)くんにとっては、夢のようなホームラン。
監督に勇気づけられバッターボックスに立っては見たものの、結果は思うようには得られない。
それを見ていた近所のお兄さんの仙ちゃん。
出島商業高校野球部のギュラーだった人。
ルイくんの打法にアドバイスを。
そして、練習では打てても、試合ではまだホームランをうったことの無いことも話してくれます。
ルイくんの折れそうな気持ちに大きな檄を飛ばしてくれます。
始める前からあきらめてはいけない。
夢を持ち続けよう。
そのための努力を続けることこそが尊いと伝わってきます。
大人になると、簡単に結果への安易な見極めをつけあきらめる人が多いのに、ルイくんは素敵な人に出会いました。
そして、最後の仙ちゃんの事情を知り、読んでいてグッときました。
努力の前に、あきらめてしまう「小さな大人」が増えつつある昨今、少年少女へ「希望と努力」を教えてくれる作品でした。