東日本大震災で津波に襲われた、岩手県釜石市の子どもたちの実話を描いた作品。
鵜住居小の男の子の視点で描かれます。
2011年3月11日、5時間目がもうすぐ終わるころ、大きな地震があります。
揺れが収まってからのみんなの行動は実に適切だったのですね。
日頃の津波対策の防災訓練が身についていた子どもたちは、
いち早く津波を察知し、次々と避難場所を変え、難を逃れるのです。
伊藤秀夫さんの絵は力強く、現場の様子がジンジン伝わってきます。
巻末などには、避難ルートの地図も添えてあり、その行動力に驚かされます。
子どもたちの実話だからこそ、子どもにとってもこの行動から学ぶことはたくさんあると思います。
それだけに、こういった記録は大切にしたいと思います。