マンデラ大統領が南アフリカの大統領になるまでの道のりが描かれています。
まず驚くのは、言語統制があったということ。
人種差別が多い他の国でも、親から貰った名前をそのまま呼ぶことが出来ないというのは、なかなかないことではないでしょうか。
そしてアパルトヘイトの政策。
ほんの一握りの白人が、大多数の他人種を押さえつける政策をしていることが恐ろしいし、それになぜか逆らうことが出来なかったことは、少し不思議です。
けれど虐げられた人々は、そこから抜け出すことが心理的に難しい面もあったのかもしれないと、読みながら感じました。
それだけに、20年以上もの長きに渡り、囚われていたマンデラさんが、それでも尊敬の念を抱かれ、多くの人々の希望の星であったことが、強く強く浮かび上がります。
絵本という短い内容の中にも、淡々と進む文章の中にも、尊敬されるに値する素晴らしさが感じられるということは、当時の人々に、マンデラさんが本当に愛されていたのだろうと分かります。
マンデラさんが退いた後も、理念は受け継がれていくことでしょう。
その功績をもっともっと知りたいと思いました。