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心を震わせる名作です。
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投稿日:2010/02/28 |
子どもの頃、カルピスこども劇場で見た、「アルプスの少女ハイジ」。
毎週末の楽しみでした。
私にとって、ハイジといえば、あのアニメが全てでした。
それが、大人になって、原作に出会っての感想は、一言、「アニメとは別物」でした。
良くも悪くも、原作(完訳版)とアニメ(抄訳版)には歴然とした差を感じました。
物語の奥行きにせよ、広がりにせよ。
原作を読んで初めて、ハイジを始めとする登場人物の心の奥底の喜びや悲哀を知りました。
また、アルプスの自然の美しさや脅威を、身近なものとして感じることができました。
この『ハイジ』の訳者は矢川澄子さん。松居直さん自ら、依頼されたそうです。
訳というのは、単に日本語に直せばいいというものではないそうで、その物語をしっかり自分のものとして取り込んだ上で、自分の言葉で再構築する作業だと、松居さんは講演の中で仰っていました。
文章だけでなく、挿絵もまた素晴らしいです。
芸術的にも価値の高い一冊だと思います。
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静かなクリスマス
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投稿日:2009/12/14 |
マーガレット・ワイズ・ブラウンの詩に、バーバラ・クーニーが絵をつけたものです。
イエス・キリストの誕生を、シンプルに温かく語っています。
生まれたばかりのキリストの寝息と、動物たちのぬくもりが、伝わってくるようでした。
クリスマスが近づく頃に、親子でそっと読みたい。
そんな一冊です。
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楽しいとんち話
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投稿日:2009/12/14 |
トルコに伝わるホジャのお話を集めたものです。
ホジャは、とんちの好きな、愉快なおじいさん。
どんな難題も、お得意のとんちを利かせ、解決します。
その機転ぶりに、ティムール大王もたじたじ。
表題作「天からふってきたお金」ほか、楽しいお話がたくさん詰まっています。
10歳の双子が夢中になりました。
日本の「一休さん」のようなお話です。
折しも、学校の国語の教科書に、ホジャのお話が出てきて、子どもたち、大喜び。
(教科書にあるのは、ホジャの子どもの頃のお話でした。)
低学年から読めるお話だと思います。
が、昔話は、耳で聞いてこそ存分に楽しめるもののようです。
わが家も、4年生ですが、私が読み聞かせました。
岩波おはなしの本シリーズから、これまで何冊か読んできましたが、こんな楽しい本があったなんて知りませんでした。
私が生まれる前からある、古い本なのですね。
子どもの頃に出会いたかったです。
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冬の夜空
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投稿日:2009/12/14 |
リンドグレーンが手掛けた、クリスマス絵本です。
イエス・キリストの誕生の瞬間を、じっくり丁寧に、静かに語っています。
クリスマスの起源を描いたお話はたくさんありますが、このお話の特異なところは、ベツレヘムという地名も、ヨセフ、マリア、イエスという名前も出てこないことです。
それゆえ、仏教しか知らない私でも、このお話を、より身近に感じることができました。
イエス誕生の瞬間、空にまたたく、ひときわ大きく明るい星。
真っ白い雪原と、星を散りばめた冬の夜空。
この絵本で唯一、白い縁取りのない場面です。
圧巻です。
クリンティングの温かい挿絵に触れ、この方のほかの絵本も読んでみたくなりました。
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設定に無理があります。
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投稿日:2009/12/12 |
この本の噂を聞き、普段利用している図書館には置いていなかったので、県内の図書館の相互貸し出しシステムを利用し、借りて読んでみました。
これ、子ども向けの絵本でしょうか?
設定にあまりに無理があり、結末も大人の都合で美しく終わらせている感があります。
申し訳ないですが、私は、わが子にも、他の子どもたちにも、読めません。
何より、自然の摂理に反しています。
・ライオンが食べたうさぎの夫婦の子どもを育てる。
・うさぎの子に他の動物を食べるところを見られたくないので、夜こっそり出かけていく。
・弱ったライオンを見て、うさぎが「ぼくを食べて」という。
創作のお話だとしても、自然の摂理を無視して作るのはどうでしょう。
ビアトリクス・ポターの『ピーターラビットのおはなし』シリーズでも、動物たちを擬人化していますが、そこには(動物にとっては怖い)人間の存在もちゃんと出てきますし、また動物同士でも食べたり食べられたりという自然界の掟を尊重しています。
この絵本に出会い、手芸絵本としての価値と、単に絵本としての価値は、別物だと実感しました。
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待ち続けて
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投稿日:2009/04/06 |
遠くへ仕事に行ったお父さんの帰りを待ち続ける男の子。
おもちゃ屋のウィンドウの汽車を見に行くのが日課でした。
ウィンドウの飾りの変化が、時間の経過を表しています。
お父さんと同じように、子どもを残して仕事に来ている船乗りのおじさんとの出会いが、素敵だなと思いました。
愛犬のワンダの存在も大きいですね。
後半、一面雪の世界を、汽車が走り抜ける場面が圧巻です。
そして、とうとう、お父さんは帰ってきます。
最後の一文
「おとうさんの オーバーって いいな。とおくから かえってきたときは、きしゃの けむりの においがするんだよ。」
が、いいですね。
お父さんと一緒に帰っていく、男の子の幸せそうな後ろ姿に、にんまりしました。
お父さんのお土産は何だったのかな?
(その答えは、最後のページにあります。ふふ)
これまで読んだ、スズキコージさんの挿絵の絵本のイメージとは、まるで違いました。
読み終わって、心がほんわか温かくなりました。
また読んでみたいです。
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“本物”の底力
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投稿日:2009/04/06 |
おはなし(素話)の勉強を始めてから、出会った本です。
子どもの頃に聞いたおなじみの昔話で、よく知っている!つもりのものでも、実はダイジェスト版だったり、結末を違う風にアレンジしてあるものもあることを、この本を通して知りました。
その代表が、「三びきの子ブタ」です。
1番目のこぶたはわらで作った家を、2番目のこぶたは木(この本ではハリエニシダ)で作った家を、いずれもオオカミに壊され、3匹目のこぶたの作ったレンガの家に逃げ込み、3匹でオオカミをやっつける…という展開が、子ども向けの絵本では多いですが、もともとはそういう話でなかったことが、この本を読むとわかります。
子どもは、この本に載っている「三びきの子ブタ」を聞くと、びっくりします。
えー、そういう話だったの?と。
でも、子どもは、この結末に大いに納得します。
子どもはこぶたの身になって聞きますから、悪者のオオカミが死んで、その先の平和が確約されたことで、とても安心するのですね。
大人が先回りしすぎて、何でも丸く収まるように話を変えてしまったものでは、こうした満足感は得られません。
“本物”の昔話には、子どもを心から楽しませる底力があるのですね。
ほか、「ジャックとマメの木」も、思った以上に長いお話(読み聞かせて30分くらい)でしたが、息子は最後まで、楽しそうに聞いていました。
私自身、おはなし会で、素話で聞いたこともありますが、長さを感じさせない、楽しく、聞きごたえのあるお話でした。
上の二つのお話のほか、わが子のお気に入りは、「ちいちゃい ちいちゃい」「ミアッカどん」「ものぐさジャック」「大男フィン・マカウル」です。
何度聞いても飽きないようです。
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自然界に生きることの厳しさ
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投稿日:2009/04/06 |
ねえさんのように、上手に狩りがしてみたい。
いもうとライオンは、家族から離れ、一匹で狩りに出かけていきました。
バブーンの狩りに失敗した、いもうとライオンは、ダチョウの親子を見つけ、狙いを定めます。
ライオンの家族が何かを感じ取り、行動するあたりから、読んでいるこちらも緊張してきました。
果たしてどうなったのだろう…いもうとライオンは…ダチョウの親子は…。
終盤、驚きの結末が待っています。
吉田遠志さんのこのシリーズは、どれも、自然界に生きていくことの厳しさを、ごまかしなしで語っています。
絵本版「野生の王国」(今は「ダーウィンが来た!」かな)といったところでしょうか。
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不思議な少女との出会い
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投稿日:2009/04/06 |
図書館で、娘が選んだ一冊です。
浜辺で雑貨店を営むルルナさんが、海辺で拾ったシーグラス。
それは、一人の女の子ナナミちゃんとの出会いを用意していました。
細かな描写の中に、いろんな発見があります。
小さい物好きの女の子や女性にオススメかな。
ストーリーには夢もあって。
あの女の子家族は、一体誰だったのでしょう。
読み終わったあと、「海の妖精かな?」なんて、娘と話してました。
季節はまだ春ですが、海に行ってみたくなりました。
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子ども心をわしづかみにしました。
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投稿日:2009/04/05 |
脇明子さんの著書『物語が生きる力を育てる』に紹介されているのを見て、興味を持ち、文庫本サイズを買いました。
いざ子どもたちに読み聞かせてみると、想像以上に子どもは大喜び。
私が読み始めると、目を見開き、耳の穴をかっぽじいて(笑)、それはそれはよく聞きます。
特に息子は、毎晩の読み聞かせに、「今日もロシアの昔話がいい!」と、連日リクエスト。
それだけ、子ども心をわしづかみにしました。
内田莉莎子さんの訳です。
おなじみ「おおきなかぶ」や「ゆきむすめの」のほか、短いお話から長いお話まで、いろいろ入っています。
さながら昔話の宝石箱みたい。
絵本もいいけれど、昔話は、耳で聞いてこそ存分に楽しめるものだということを、改めて子どもたちから教えられた思いです。
昨年のクリスマス、サンタクロースが愛蔵版を届けてくれました。
大判な分、字も読みやすく、挿絵も迫力がありますね。
普段は文庫本のほうを読んでいますが、わが家の家宝として、大切にしていきたいです。
いつか、子どもたちが親になった時、子ども(私の孫ですね。笑)に読んであげてほしいな、なんて思ってます。
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