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どうぶつのわかっていること・わかっていないこと

どうぶつのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)

『世界一受けたい授業』で紹介!京大の動物博士監修の「答えのない問いに向き合う力」を育てる新感覚の絵本

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新装版 ゆきがやんだら

新装版 ゆきがやんだら(Gakken)

一面真っ白の雪景色で、心が温まる親子のおはなし

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夏の雨

パパ・60代・埼玉県

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夏の雨さんの声

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自信を持っておすすめしたい 絵本は人生で3度楽しめる                    投稿日:2019/10/29
ベーシック絵本入門
ベーシック絵本入門 編著: 生田 美秋 石井 光恵 藤本 朝巳
出版社: ミネルヴァ書房
ノンフィクション作家柳田邦男さんは「絵本は人生で3度楽しめる」という。
 3度とは、幼い頃、子育て中、そして人生後半。
 絵本といえばなんとなく幼い子どもが読むものと思いがちだし、それは決して間違っていないのだが、人生100年の時代に幼い頃のたった一度の出会いではもったいない。
 特に人生後半、さまざまなことを体験したあとだからこそ、絵本が持っている純粋なものを再度味わうことに深い意味があるように思う。

 絵本論を勉強したい人の入門書、あるいは絵本に関心のある人が学ぶベーシックなテキストとして2013年に刊行されたこの本は2019年に初版第4刷として出たことからすると、根強い読者がいるということだろう。
 この本では絵本についてこう定義づけされている。
 「ことば、文とイラストレーション、絵が相互に有機的に連動し響き合って、物語世界を表現する視覚伝達媒体」。
 そして、「絵本は子どもが人生の最初に出会う本」で、「心の栄養」になる、と。
 この本は、「絵本論の基礎的事項についての体系的な解説」である第一部と、「絵本論を学ぶための必読の絵本60冊」を紹介する第二部で構成されている。
 名作絵本60冊は「海外の絵本」が35冊で「日本の絵本」が25冊となっている。
 日本の絵本作家のすそ野が広がりつつあるから、今後名作絵本の占める「日本の絵本」も多くなるだろうが、そのためにも絵本論をしっかりと学んだ人の選択眼が必要になるだろう。

 そして、その時には人生後半の読者にはどういう絵本がすぐれているのかといった配慮も必要になると考える。
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自信を持っておすすめしたい トリック オア トリート!  投稿日:2019/10/27
ゆめちゃんのハロウィーン
ゆめちゃんのハロウィーン 作・絵: 高林 麻里
出版社: 講談社
角川文庫の『俳句歳時記 秋』の第五版は平成30年8月に初版刊行されていますが、残念ながら「ハロウィーン」はまだ季語として取り上げられていません。
 「ハロウィーン」が日本でも行事として定着してきたのはここ数年のことかと思います。特に東京・渋谷での若者たちの狂騒ぶりが毎年ニュースになって、いつの間にか秋の恒例行事になっていますから、そのうち「歳時記」にも載るようになるでしょう。

 でも、「ハロウィーン」がどんな行事なのか知らない人も多いかもしれません。
 まさか、子ども向けの絵本で教えてもらえるとは思っていませんでしたが、この絵本を読むとアメリカの子どもたちがどんなふうにしてこの日を楽しむかがよくわかります。
 絵本の舞台はニューヨーク。お話の主人公は「ゆめちゃん」という日本人の女の子。
 ゆめちゃんは幼稚園の年長組で、ニューヨークに来たのは一年前で、今回初めて「ハロウィーン」を楽しむことになりました。
 「ハロウィーン」と仮装はつきものですが、ゆめちゃんもお友だちに負けないよう魔女の衣装でがんばります。
 「ハロウィーン」の仮装は「悪霊から身を守るために顔に墨で黒く塗ったのが始まり」だということです。
 実はこの絵本のおわりに「ハロウィーン」がどんな行事なのか、その由来や仮装の意味などが丁寧に説明されています。
 大人たちにとっての「虎の巻」みたいなものです。

 この絵本の作者高林麻里さんはニューヨーク在住なので、本物の「ハロウィーン」が味わうことができる、楽しい作品です。
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自信を持っておすすめしたい まなちゃんはいくつなの?                    投稿日:2019/10/09
まなの本棚
まなの本棚 著: 芦田 愛菜
出版社: 小学館
芦田愛菜(あしだまな)という名前を聞けば、どんなイメージが浮かびますか。
 まずは芦田愛菜と呼び捨てにするのはそぐわなくて、やっぱり愛菜ちゃんと言いたくなりますよね。
 次に、あの子役の子でしょ、となります。
 いくつぐらいからテレビに出てたかな、有名になった「Mother」というドラマに出たのは5歳だったとか。
 最近は朝ドラの語りとかCMにも出ていますよね。
 愛菜ちゃん、いくつなの?

 愛菜ちゃんは2004年生まれです。
 これから高校生になったり大学に入ったり、まだまだたくさんの未来を持った女の子です。
 その愛菜ちゃんは大の読書家だということで、そんな愛菜ちゃんが「大人顔負け」のブックリスト本を作った、それがこの本です。
 ここには絵本『もこ もこもこ』から村上春樹さんの『騎士団長殺し』までたくさんの本が紹介されています。
 しかも、「繰り返し読むことで違うおもしろさに出会うんです」なんて、大人でもなかなか言えません。
 きっとこの本を読んだあと、もう一度こう言いたくなります。
 愛菜ちゃん、いくつなの?

 この本では本の紹介だけでなく、愛菜ちゃんがどんな女の子なのか、愛菜ちゃん自身がたくさん語っています。
 「私自身は、どちらかというとせっかちで心配性」(へえー)、コンプレックスは「背が低いこと」「運動神経がよくないこと」(まだまだこれから成長しますよ)、「頭の中でいろいろと想像するのが好き」(わかります)、というように。
 なので、この本は芦田愛菜読本でもあるのです。
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自信を持っておすすめしたい こういう絵本があってもいい                   投稿日:2019/10/06
パパのカノジョは
パパのカノジョは 作: ジャニス・レヴィ
絵: クリス・モンロー
訳: もん

出版社: 岩崎書店
これはアメリカの絵本。
 シングルファザーのパパの娘と、パパが現在付き合っているカノジョとの関係を描いた作品で、なんともサッパリしていて、アメリカらしいといえる絵本。
 この絵本は岩波ジュニア新書の『答えは本の中に隠れている』という本の中で、埼玉県の養護教諭を経て、現在は子供たちの思春期の問題に取り組んでいる金子由美子さんが推薦していたものです。
 その中で金子さんは「外国には、離婚家庭や再婚家庭の子どもたちを取り上げた絵本が数多くあります」と、この絵本を紹介しています。
 やはりなかなかこういう問題は日本の絵本では少ないのかもしれません。

 現在の「パパのカノジョ」はとても変わっています。
 「チューバなんてふいて、ヘンな詩をよんで」、「スカートなのにスニーカーをはいて」たりします。
 カノジョは「かわってる。すごくカッコわるいんだ。」
 でも、「いままでのカノジョたちよりいちばん長つづきしてる」。
 その訳は、このあとのページからどんどん出て来るのですが、一番最初にあるのは「あたしのはなしをテレビをけしてきいてくれる」なのは、ちょっと感動的。
 主人公の女の子は「パパのカノジョ」に出会って、飾らなくても美しい、本当の人間を見つけたのではないでしょうか。

 家族の関係性はかつてのようにシンプルではなくなっているように感じます。
 だったら、この作品のように絵本にして子どもたちにも理解させることも必要ではないでしょうか。
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自信を持っておすすめしたい 絵本で季節を感じるということ                  投稿日:2019/09/29
あきいろおさんぽ
あきいろおさんぽ 作・絵: 村上 康成
出版社: ひかりのくに
角川文庫の『俳句歳時記 第五版』の「序」の冒頭に「季語には、日本文化のエッセンスが詰まっている」とあります。
 つまり、ここでいう日本文化とは四季を愛で、季節を感じる心と考えればいいのではないかと思います。
 地球温暖化で少し崩れかかってきているのではと危惧しますが、それでも日本には春夏秋冬という四季がはっきりしていて、そういう四季がもたらす情緒を大切にしているのは、しかし、俳句の世界だけではありません。
 子どもたちが読む絵本の世界にも、四季を感じます。
 絵本も四季から生まれる日本文化を大切に育んでいる創作といっていいと思います。

 この絵本の作者村上康成さんは1955年生まれ。
 小さい頃には魚釣りと絵を描くことばかりをしていたといいます。
 アウトドアの魚釣りとインドアの絵。釣り合わないような感じがしますが、魚釣りをしながら季節を体感していたのではないでしょうか。
 それが今の絵本づくりに生きているような気がします。
 この絵本でいえば主人公のるるちゃんがどんぐりばやしでスカートいっぱい、どんぐりを拾っている姿や夕焼け空に飛び交う赤トンボとか、ページいっぱいに描かれていないけれど、その隅々に秋を感じます。
 そういう体感って、やはり小さい時から自然のとなりにいないとわからないことかもしれません。

 自然が少なくなっていますが、その分絵本の世界がそれを補っている。
 この絵本を読んで、そんな気持ちになりました。
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自信を持っておすすめしたい    投稿日:2019/09/22
ひがんばな
ひがんばな 作: 甲斐 信枝
出版社: 福音館書店
 彼岸花は「歳時記」では季語「曼珠沙華」の傍題となっています。
 「曼珠沙華どれも腹出し秩父の子」。
 これは、昨年(2018年)亡くなった俳人金子兜太さんの句です。
 この花は、「歳時記」にも「地方によってさまざまな呼び名がある」と書かれていますが、かがくのとも絵本の一冊である甲斐信枝さんのこの絵本にもたくさんの名前が紹介されています。
 「きつねのかんざし」なんていうのはかわいいもので、「うちにもってくるとかじになる」なんていう名前もあるそうです。

 この花の不思議なところは、必ず決まって秋のお彼岸の時に咲くということです。
 それに、葉っぱも出さないで花が咲きます。
 根はどうなっているかというと、球根。つまり、そこから「にょきにょき」と茎が伸びていくのです。
 では、葉はないのかというと、花が枯れてから葉が茂るそうです。その時には赤い花を見ることがないので、それが彼岸花だったってわからないかもしれません。
 そのあと、次の秋まで土の中で新しい球根を作ったりしています。

 大人でも知らないことが、この絵本で丁寧に描かれています。
 植物画に関しては定評のある甲斐さんですから、植物の本当が描かれているし、それでいて絵画としての魅力もあります。
 山里に咲く彼岸花の群れの絵など、とても素敵です。
 子どもだからこそ「本当」を教える大切さをこの絵本から感じます。
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自信を持っておすすめしたい 「さようおなら」って、よく言わなかった?   投稿日:2019/09/15
おなら
おなら 作・絵: 長 新太
出版社: 福音館書店
絵本『キャベツくん』などで知られる絵本作家長新太さんは「ナンセンスの神様」と呼ばれることもあったそうです。
 絵も独特で、線のとぼけた感じ、はっきりとした色づかいなど、長新太さんの絵が大好きという人も多い。
 そんな長さんが描いた「かがくのとも」の一冊が、この絵本。
 表紙がゾウのでっかいおしりというのがすでにおかしくて、その表紙を開ければ「ぶおぉーん」って最初から大きなおならで始まります。

 「ぞうの おならは おおきいぞ。」
 これが最初の一文ですから、さすが長さんだけのことはあります。どこまで笑わせてくれるのか。
 でも、さすがに「かがくのとも」だけあって、おならがどうやってできるか、どうしてくさいのか、ちゃんと説明されています。
 例えば、一回に出るおならの量はどれくらいだとか(一回あたり100ミリリットルだそうです)、一日にどれくらいの量が出るかと、肉とか魚とか食べたあとのおならはくさく、だからライオンのおならはくさいそうで、おいもを食べるとたくさんおならが出ますが、それはあまり臭わないとか、子供だけでなく大人の人にも役に立ちます(?)。

 そして、最後のページに書かれているのが、「さようおなら」、定番のギャグというのも笑わせてくれます。
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自信を持っておすすめしたい 石井桃子さんの声が聞こえてきそうな             投稿日:2019/09/14
子どもに歯ごたえのある本を
子どもに歯ごたえのある本を 著: 石井 桃子
出版社: 河出書房新社
 本のタイトルに「石井桃子談話集」と付いているが、収録されているのは3つの対談、それと2つのインタビュー、それと聞き書きが数篇、さらにエッセイという構成になっている。
 本のタイトルはそのうちのエッセイのひとつから付けられている。
 興味をひいたのは、石井桃子さんの対談やインタビューの相手である。
 大江健三郎、吉田洋一(この人は1898年生まれの数学者で、『零の発見』の著者)、吉原幸子(この人は詩人)、この3人は対談相手。
 インタビューしているのは、川本三郎と金井美恵子(金井さんは作家)の2人。
 対談はどちらがホストでもゲストでもなく、攻守互いにせめぎ合うような形になるが、インタビューとなるとやはりゲストである、ここでいえば石井桃子さんの輪郭から本質に至るまでもいかに浮彫りにするかが問われることになる。

 そのあたりはやはり川本三郎さんはうまく、「本との出会い・人との出会い」と題されたインタビューでは浦和の生まれた幼年時代から日本女子大での学生生活、その後の編集者の時代、そして戦争、東北での農業生活とうまく話が聞き出せている。
 最後は1950年に岩波書店に戻って少年文庫の編集に携わるところで終わってしまうのが、少し物足りたく、残念ではあるが、石井さんが観た映画の話などさすが川本三郎さんだ。

 聞き書きの中で「本を読む」とはどういうことかと聞かれた石井さんは、「そういうことを考えたことがないくらい、あって当たり前のこと」と答えている。
 そういう人だから、本のこと、子供たちのこと、図書館のこと、をずっと考え続けてこられたのだろう。
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自信を持っておすすめしたい いい詩を読んだ気持ち                     投稿日:2019/09/08
あなた
あなた 文: 谷川 俊太郎
絵: 長 新太

出版社: 福音館書店
あ、これ、詩なんだ。
 絵本の文みたいだけど。これは谷川俊太郎さんという詩人の「あなた」という詩なんだ。
 だから、言葉を読んで、次から次へと読んで、その時々に「ドキン」としたりして。
 それはこんな言葉。
 「どんなわたしでも わたしは いつも わたし/どんなあなたでも あなたは いつまでも あなた」。
 それから、
 「いっしょにいると たのしい あなた/いなくなると さびしい あなた」。
 詩っていいな、と思う。
 言葉って乱暴にさわると壊れてしまいそうだから、そおっとそおっと。

 そんな詩に絵を描くのって大変だろうな。
 この絵本の、いえこの詩につけられた長新太さんの絵はきっと長さんが谷川さんの詩を読んで、心に感じたことが表現されているにちがいない。
 もしかしたら、この詩に絵を描くとして、わたしならわたしの、あなたならあなたの絵ができるのではないか。
 詩ってそういうことを否定はしない。
 大きな声で賛成もしない。
 そういうことがさも当然のような顔をしてそこに在るような気がする。

 でもこうして詩と絵ができあがって、やっぱりこれは絵本なんだ。
 ページをめくって、言葉を読んで絵を見て、誰かにこの絵本のことを話したくなる。
 その相手は、きっと「あなた」だ。
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自信を持っておすすめしたい わたしの「きもち」がわかりますか                投稿日:2019/08/25
きもち
きもち 作: 谷川 俊太郎
絵: 長 新太

出版社: 福音館書店
2019年の出版界、なかでも絵本の世界の大きなニュースのなかに、福音館書店の「かがくのとも」シリーズが1969年創刊から50年を迎えたことがあります。
 「かがくのとも」は子供たちに、見ること、考えること、確かめること、知ることの楽しさを届けてくれる月刊科学絵本です。
 谷川俊太郎さんが文を書いて、長新太さんが絵を描いたこの絵本も「かがくのとも」の一冊です。
 1978年3月号として刊行されたものです。

 科学絵本といっても、教科でいうと理科の分野だけに限りません。
 考えることが「科学」ということからすると、この絵本のテーマである「きもち」を考えることはやっぱり「科学」なのだと思います。
そもそも「きもち」でなんでしょう。
 辞書で調べると、「物事に接したときに心にいだく感情や考え、心の動き」とあります。
 でも、それはひとつではありません。
 この絵本でいえば、ケンカして友達からミニカーを取り上げた時の気持ちと捨て猫を見つけた時の気持ちはちがいます。
 お父さんとお母さんがケンカしているところを見た気持ちでどうでしょう。
 「きもち」という言葉は同じだけど、その中身はまったくちがう。
 それに、自分の気持ちとひとの気持ちもちがう。
 もし、ひとの「きもち」がのぞけたら、どんなにいいだろう。
 そんなことを考えさせられる絵本です。

 谷川俊太郎さん文とはなっていますが、ほとんど文字はありません。
 文字はなくても、作者の「きもち」がたくさんはいった、科学絵本です。
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