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読書は自由への入り口
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投稿日:2010/11/04 |
「ローザ」と相通ずる作品です。
1950年代アメリカ南部の人種差別の実態が、差別された側の少女(主人公は作者)の目から語られています。
お話の舞台は、テネシー州ナッシュビル。
当時は、ホテル・レストラン・教会・遊園地には、ジム・クロー法という法律によって、人種を差別する看板が出され、アフリカ系アメリカ人を排除していました。
さらに、「ローザ」と同様バスの座席は後方、人種分離の学校へ通わされたり、劇場でも後部座席ををあてがわれたり、公園の水飲み場も別などという侮辱を多々受けていました。
こういう状況下で、アフリカ系アメリカ人は子どもたちを守るため、12歳までは一人で外の社会に出させませんでした。
主人公パトリシアは、12歳になり初めて一人で今日外へ出かけます。
目的地は、パトリシアにとって「特別な場所」。
さて、それはどこなのだろう?と読み進めていくと、次々と現れる人種差別の現実。
こうまで徹底した差別を受けていたのかと、憤りと悲しみが湧いてきます。
どんな状況でも、乗り越えられるだけの愛と尊敬と自尊心を身につけていたパトリシアは、負けませんでした。
そして、目的地を仰ぎ見るパトリシアの希望に溢れたまなざしの中に真の力強さが伝わってきました。
あとがきを読み、1950年代後半、ナッシュビル公共図書館運営委員会の議決事項に、感心しました。
「知る」権利とうい基本的人権の一つが、この町で認められたと言うことの事態の大きさを感じます。
パトリシアのおばあちゃんの「図書館は、・・・・よりも刺激的で面白く、たくさんのことをおしえてくれる」という言葉と、作者が、祖母やアンドリュー・カーネギーと共に「読書は自由への入り口」であると信じているという言葉に深く感銘を受けました。
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「みのさんだ!」と息子が気づきケラケラ
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投稿日:2010/11/03 |
お相撲は、何があろうといつの時代も小さいお子さんとお年寄りに人気の国技。
中川・長谷川コンビで、笑い炸裂の絵本です。
前後の見返しには、相撲の技が合計36見事に描かれています。
勉強になりました〜!
主人公は、“スモウマン”という四股名のお相撲さん。
普段は稽古に励んでいますが、ただの力士じゃありません。
困っっている人の声を聞きつけ、どこへでも飛んで行きます。
飛んで?そう飛んでいきます。
その時のマントが、なんと化粧回しなんです。
今日も悪漢にいじめられている女の子の声を聞き、飛び出し戦うスモウマン。
その悪漢が、覆面レスラー。
そのマスクには、“もと力士”の文字が。
もう爆笑です。
ストーリーは、この後この少女の空いたお腹の具合までお世話してあげる、強くて優しいスモウマン。
お話の流れは、わかりやすく流れるように進みますが、どのページも手が止まり、見開き隅々にある長谷川先生の遊び心に見入ってしまいます。
どのページでも爆笑です。
スモウマンの部屋の稽古場に掲げられている“心技鯛”の額。
“体”じゃなくて“鯛”なんです。
また、入門している力士の四股名札を読み上げていくと、相撲部屋じゃなくて、お寿司屋さんに来ているみたいなへんてこな気分になったりして。
ま〜、部屋の名前が“すしのねた部屋”ですものね〜。
講談社のビル・中川商店街にも大笑い。
酒・ビール立ち呑みどこの張り紙に、はははひっくり返りました。
大衆食堂どもんの店の中のテレビに映っているのは「みのさんだ!」と息子が気づきケラケラ。
部屋のおかみさんのヘアスタイルと部屋の食事部屋の貼紙に二人でおなかを抱えて笑いました。
この笑いを誘う懲りように脱帽です。
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楽しく系統立てて理路整然とまとめられ・・
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投稿日:2010/11/03 |
「まほうつかいのノナばあさん」で印象に残るパオラさんの作品です。
開く前にタイトルを見て、子どもは空を見上げ、浮かんでいる雲を自分のイメージするものに当てはめるのが上手だよね〜、息子もそうだったなぁ〜。車を運転している時は、困ったっけ、と思い出しました。
さて、開いてビックリ!
真面目な雲のお勉強絵本でした。
しかし、楽しく系統立てて、理路整然とまとめられています。
パオラさんの絵がユーモアたっぷりで、次々と読者に興味を抱かせてくれます。
フムフムなるほど、そうそうあるある と納得しながら読みました。
最終ページの索引も親切でした。
中学年の調べ学習の力になれる作品です。
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決める時には、ピシッと決めました(笑)!
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投稿日:2010/11/03 |
おなじみのシリーズの中の一冊です。
表紙絵を見て、あら〜結婚したのかしら?と思い読みました。
いつもごきげんなはずのライオンくんが、ご機嫌斜めの様子。
食欲もなく、空を見上げため息ばかり。
親友のフランソワ君がやってきても、礼儀正しいはずのライオンくんが、あいさつ一つしないなんて。
人間や動物が、みなパートナー連れっていうことばかり目についてしまうんです。
“心に淋しい風が吹く”っていう感じでしょうか(笑)。
も〜、人間とおんなじ!
そして、運命の出会いが・・・。
子供向けの絵本であることを忘れちゃうような、ライオンくんと恋する相手の見つめ合いのやり取りの描写が、さもありなんという雰囲気です。
特に、めすライオン(ライオンさん)が、薄目を開けてというページには、笑ってしまいました。
一目惚れして日参し、フランソワ君が押しても引いても彼女を見つめ続け微動だにしないライオンくんの姿も愉快!
さてさて、この恋の行方は?と、ワクワクしながら読み進めました。
ライオンくんは、男でした。
決める時には、ピシッと決めました(笑)!
こ恋を貫き通すため、ライオンくんのとった作戦がばれちゃうところが、可愛らしくて大笑い。
すっとぼけたあの表情の可笑しいこと。
タイトルになるわけだ〜、と納得。
今回もライオンくんのために奔走してくれたのは、最高の良き理解者である大親友のフランソワ君でした。
絵本のスタイルですが、お話は長めです。
このシリーズはみな長めですが、ストーリーの面白さから、子どもたちもじっと聞いてくれると思います。
就学前後頃が、適齢でしょうか。
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時間を急くような手に汗握る展開で・・・
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投稿日:2010/11/03 |
お話会に参加している息子の小学校は、行事の切れ目とうい事もあってか、11月は「おこのみ読書」と名うって1年・2年・中・高学年と4回に日を分け、一教室増やし、生徒に好みのテーマの教室で聞くことを選択させるスタイルを取っています。
今回私は、中学年で「韓国のお話」・高学年で「ミステリアスファンタジックワールド」の看板でオールズバーグ作品集を試みてみようかと、この作品を再読してみました。
二つ三つ年下の妹というのは、お兄ちゃんにとって厄介な存在なのかもしれません。
口は達者だし、告げ口も得意。
さらには、女の子というのはえてして早熟気味なのかも。
妹でいて、姉のようなこしゃくな存在だったりして。
この作品の主人公カルヴィンにも妹トゥルーディーがいます。
自分の誕生日の朝だというのに、もはや妹のベッドにいたずらを仕掛け、ママからお小言をもらっています。
さて、誕生日のプレゼントとしてママから貰ったのは、世界的に名高い魔術師であり催眠魔術師のロマックスのお昼のショーのチケット2枚。
隣の仲良しロドニーと連れ立ってショーを堪能したカルヴィンは、興奮冷めやらぬ中帰宅し、妹トゥルーディーに「犬になるんだ!」の催眠術ををかけたところ、見事成功。
犬になってしまったトゥルーディーの表情の気味悪さは、オールズバーグ世界ならではの描写です。
催眠術をかけたは良いが、ママが帰ってくる前に解かなくちゃと思うのですが、・・・。
カルヴィンとロドニーの少年二人の焦りようが、ひしひしと伝わってくる文章。
どうする?どうする?と、「ジュマンジ」・「ザスーラ」に通ずる時間を急くような手に汗握る展開で、しっかりこの世界へ引きずり込まれてしまいます。
少年の後先を考えない悪戯の不始末の展開を楽しんでください。
ラストは、「やられた〜!」と声が出てしまいました。
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二開き目で驚愕の展開
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投稿日:2010/11/03 |
柔らかいタッチの色合いに惹かれ、手に取りました。
表紙絵を見て、あら?何をおびえているの?なんて大きいカップにスプーンなんでしょう。と怪訝な気持ちで開きました。
「正直」ということがテーマでした。
すべては、寒い10月の夜に起こりました。
嵐吹き荒れる中、カプチーヌの家へ泊めて欲しいと、この土地で人気者の魔女メガンがやってきました。
真夜中カプチーヌのお父さんは、一生後悔する過ちを犯してしまいます。
二開き目でこの展開に驚きです。
えっ、そんな〜、主人公の親ですよ。
こんなお話は今まで読んだことがありません。
不正直な人びとに、運命は容赦しないものです。
の一文で、分かりました。
父親の罪は、カプチーヌに及び体が小さくなってしまうのです。
不正直な父親と対照的に、自分の運命を努力し変えようとするカプチーヌは、体が小さいとはいえ芯の強い子です。
そして、メガンに見つかった時のカプチーヌの正直さが清清しい。
エンディングに続編の予告を匂わす文章も魅力的でした。
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作者に恥ずかしい思いがこみ上げてきました
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投稿日:2010/11/03 |
私も10代に読みました。
感受性豊かな頃ですので、衝撃的な作品でした。
そののち、この作品がマスコミに取り上げられ、メジャーなところへと一人歩きしてから数十年の月日が流れました。
息子にもそろそろ勧めてみようかと、図書館から借りてきました。
小さな島で、小さな生き物が誰にも迷惑をかけず、静かに命の営みを繰り返しているところへ、傲慢な人間が土足で踏み込み、ささやかなキツネの家族の幸せを壊してしまうお話です。
この世にあるものは、すべて人間だけがその恵みを享受するために造られているのではないこと。
ほかの動植物との共存を、知恵あるものとして考え、より良き道を探っていくべき使命を与えられていることを強く自覚しなければならないこと。
さもなくば、恐ろしいしっぺ返しをわれわれは受けることになるのだと、今読んでも強く感じます。
戦争を背景に描かれていますが、熊や猪が山里に下りてこなければ、食べ物を得られないニュースを聞く昨今、自分たちで蒔いた種である「地球温暖化」に頭を抱える我々にも耳痛い作品だと思います。
どこへも向けようのない怒り!
という、カバー折り返しの作者のメッセージ文もご一読ください。
何も変わっていないどころか、むしろ悪化してる現状。
作者に恥ずかしい思いがこみ上げてきました。
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読者はおばあさんの正体に一つの確信を・・
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投稿日:2010/11/03 |
表紙絵のキャラクターに、魔女?ワニ?えっ?と思い開きました。
ワニの女の子ヘスターは、ハロウィーン当日、魔女の仮装をして、知らない所(13番地)の住人を恐がらせてやろうと、家でのパーティの前に町へ出掛けます。
一軒目はおばあさんの家。
そこには見事に仮装したお友達がたくさん、とヘスターは思ったようです。が、・・・。
おばあさんの大好きな部屋・大好きな服・大好きな帽子が出てきて、読者はおばあさんの正体に一つの確信を持つことでしょう。
とすると、あのお友達は・・・。
終盤、無邪気なへスターの優しさに気持ちが温かくなりました。
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さらに良い仕事をするための修行
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投稿日:2010/11/03 |
サイズも形も風変わりな作品なので手に取りました。
作・絵共々フィンランドの方の作品です。
あまり人気のない村でボタン職人をしている主人公ペトルス。
粘土でもくもくとボタン作り励む彼は、素敵な古いボタンを持っています。
村の子どもたちは、このふしぎなボタンにまつわる話が聞きたくて、よくやってきます。
それは、100年ほど前にいたプアンという名の貧しいボタン職人のお話。
体が弱いプアンを家族は労わり協力し、プアンはどのボタンにも渾身の思いを込めこだわりを持ち、魂を傾け仕事をしていました。
効率の悪い仕事ぶりに、周囲の村人は嘲笑し彼の仕事を軽視していましたが、ある日この小さな村へ王様が直々おいでになり、馬車の御者がボタンを一つ拾いそれを目にした王様は・・・。
結構長いお話です。
しかし、読み応えがありました。
中高学年ならば満足する内容だと思います。
息子も、職人のプロフェショナブルな姿勢に感銘を受けたようです。
エンディングは、日本のお話の流れになれている私には意外でしたが、そえはそれでお国柄が出ている作品と納得。
最後の、“名人にとって 仕事はどれも さらに良い仕事をするための 修行だ”という一文が心に残りました。
大人の方も考えさせられるお話だと思います。
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夢に梯子をかけて、目標をゲット!
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投稿日:2010/11/03 |
小さいお子さんとお休み前に如何でしょうか?
文字通り夢泥棒です。
飄々とした顔つきで、極悪人というイメージはありません。
これといった人物のめぼしをつけ、家まで尾行、そしてその家の明かりが消えたら待つこと少々。
ぐっすり眠った人の夢に梯子をかけて、目標をゲット!
目標は、ただ一つ。
ご馳走です。
よそ様の夢が覘けて、いただけるなんて“夢”のある夢のような夢のお話です(笑)。
でも、この泥棒も見当違いなことも多々あるようで、その失敗に笑います。
ま、じんせい
うまく いかない
よるも あるさ
のラストの文章にクスリとしてしまいます。
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