転んでケガをして、元気のないじいちゃんに会いに行った、こうたろう。じいちゃんを励まそうと、学校で“昔の遊び”を調べた話をします。するとじいちゃんも、お父さんも、こうたろうと同じ遊びをしていたことがわかるんです。それは……「お父さんのぼり」! お父さんの足から肩まで、子どもが手足をつかってよじ登る遊びで、なかなかスリルがあります。
じいちゃんの前で、お父さんによじ登るこうたろうを見ていたじいちゃんは、「わしも やってみるか」と言い出します。じいちゃんに背中にしがみつかれた、お父さんの複雑な表情。じいちゃんの笑顔。そして、こうたろうがじいちゃんと交わした約束は……?
おはなしを書いたのは、子どもの気持ちをテーマにした作品を多数手がけるくすのきしげのりさん。絵は『てのりにんじゃ』(ひさかたチャイルド)や『ゴリラさんは』(講談社)で子どもたちに人気の北村裕花さんです。本作品には、親子三代のふれあいが描かれています。
前後の見返しのページには、「お父さんのぼり」や「お母さんのぼり」を楽しむための参考ポーズや、注意点が描かれています。絵本を読んだあとは、親子でやってみるのもよいですね。 道具は何も必要なし。お互いの体と体だけで、いつでもできる。時代や世代を超えて、同じ親子遊びを楽しめるっていいなあと思える絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
ぼくは、おとうさんにのぼるのがだいすきだ。 おとうさんの手をしっかりにぎって、しがみついて…。 おとうさんにのぼっていく。そして最後はいっしょにポーズを決めるんだ!
今しかできない、楽しくて愛おしい親子のふれ合いあそび。 幸せを体感させてくれる親子三世代の物語。
【出版社からのコメント】 ふと気づくと、子どもの靴や洋服のサイズが変わっていて、 抱き上げた時の重さが「あれ?結構ずっしり」。という経験はありませんか。 そんな子どもの成長を体感した時は、時間の流れの早さに驚き、うれしいような、 さみしいような気持ちになります。
この「おとうさん のぼり」は、子どもの成長が大きく変わらないうちに、 また、のぼられるお父さん・お母さん側の体力があるうちにしかできない限定あそびです。 お父さん・お母さんをひとり占めして、お父さん・お母さんを何かの乗り物や生き物などに 見立ててあそべる、とっても特別なあそびです。
子どもはこのあそびを通して、「よし!のぼるぞ!」「やってみるぞ!」という やる気がぐんぐんあふれ、「できた!」という喜びや自信を味わうことができるでしょう。
ぜひ、親子のかけがえのないふれ合いあそびを 絵本の世界で、または現実の世界で味わってみませんか?
親子遊びの参考に、と手に取りましたが、
意外にも三世代の思いのいっぱい詰まったハートフルな展開に感動しました。
じいちゃんのけがをきっかけに、「おとうさんのぼり」が話題に。
こうすけは、じいちゃんを励ますために、「おとうさんのぼり」を披露したり、
東京タワーバージョンを練習したりするのですね。
「おとうさんのぼり」は、あまり本格的に知らなかったので、参考になりました。
なるほど、素敵なふれあい遊びですね。
もちろん、見返しに遊ぶ上の注意事項も完備されていて、嬉しいです。
じいちゃんとお父さんのエピソードも、よくある光景だけにジーンときました。
東京タワーとスカイツリーの世代間の感じ方の違いもいい塩梅です。 (レイラさん 50代・ママ 男の子29歳、男の子26歳)
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