![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
雪のふる寒い朝。道端に落ちていたのは、片方だけの赤い毛糸のてぶくろ。もう片方はどこへ行ってしまったのでしょう。
「すぐに もどってきてくれる」
しばらくじっとしていたのですが、雪が強くなってくれば埋もれてしまいます。赤いてぶくろは起き上がり、もう片方のてぶくろを探しにいくことにしました。もうすぐクリスマス。街は、両方揃ったてぶくろ達で賑わっています。あちらにも、こちらにも。みんな楽しそうに歩いています。昨日まで、自分たちはいつも一緒だったのに。赤いてぶくろは、だんだんと自分がちっぽけな存在に思えてくるのでした。その時、道に向こう側に自分と同じ様に赤いてぶくろが見え、あわてて追いかけるてぶくろでしたが……。
てぶくろは2つ揃っているもの。当たり前のことだけれど、思いがけずに片方になってしまうってこともあるのです。ひとりぼっちのてぶくろは、どうやってその事実を受け入れたらいいのでしょう。すっかり雪一面となった静かなその夜、彼に不思議なことが起こるのです。
大切な人を失った方へ届けたい。きっといつでも会えるから……。そんな作者の想いが静かに伝わってくるお話です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
ある寒い朝、道ばたに落ちていた、赤い毛糸の手袋は、雪降る中、もう片方の手袋を探しにでます。街はにぎやかで、両方そろった手袋たちが楽しそうに歩いています。昨日まで、自分たちはずっといっしょで、そんな日々が続くと信じていたのに……。大切な人を失った人へ届けたい物語。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
少し切ないけれど、希望の見えるお話でした。
片方の手袋がもう片方の手袋を探していた時、探されている側の手袋は何をしていたのでしょう?
同じように相手を探していたのでしょうか?
それとも、すっぱりと諦めて、片方だけの手袋として生きていく決意を固めたのでしょうか?
それとも……。
ストーリーがこのままでは終わらないような気がして、続編を読みたくなりました。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子22歳)
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