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沖縄のガジュマルの木には、ふしぎな力を持つきじむなーがすんでいて、少年とんとんみーと友達だ。
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沖縄出身ではない田島征彦さんが、丁寧に取材して集めた民話からの創作でしょうか。
沖縄の島々に分布するアダンの木の由来譚。
ガジュマルの木に住む、不思議な力を持つキジムナーが見かけたのは、
母親の看病をする少年。
ただし、少年は、キジムナーの友だち、魚のトントンミーを捕って、
母親に食べさせていたのですね。
復讐するためにハブを投げ込もうとしますが、
少年の歌を聞いていたら、三線や花になってしまうというのが
不思議不思議。
少年のニックネームがトントンミーというのも、縁でしょうか。
二人の交流から、アダンの木へと、民話の醍醐味です。
島の風土が人々の暮らしに溶け込んでいる様子がうかがえます。 (レイラさん 50代・ママ )
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