![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
バスは 二へんしか とおらん。 あさ、むらから まちへ、 そして ゆうがた、 まちから むらへ もどってくるだけや。
のどかな山道を往くボンネットバスに いつもは銀行員、郵便配達員、魚の行商のおばさんの三人しか乗りません。 あるひ、峠で手を上げる子どもを乗せましたが、途中で姿を消してしまいました。
帰りのバスには結婚式に向かう花嫁の一行も乗ってきました。 ところが雪が降り始め、峠のあたりで立ち往生をしてしまいます。
大阪ことばで描く、たぬきの恩返しのお話です。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
手書きの文字で語られる、なんともレトロで、不思議な雰囲気のおはなし。リズムのいい関西弁の言い回しは、声に出して読むと、なんだか楽しい気持ちになってきます。
いつものように3人の乗客を乗せて峠にさしかかったバスに、見慣れない子どもが乗ってきます。その子がまた突然いなくなったので、みんな「きつねにつままれたみたいや」と首を傾げるのですが、その子の正体はなんとたぬき。
きちんと、バス代を払ってくれた魚屋のおばさんにお礼の手紙を書くところが、かわいくてほっこりしました。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子11歳、女の子8歳、男の子5歳)
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