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
母うさぎが猟師にうたれたとも知らず、子うさぎたちは帰りを待っている。「おなかがすいたよう」その声を聞いたやまんばは……。
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国語の教科書でお馴染みのあまんきみこさんの文とたまたま同じクラスの友人のご親戚である渡辺洋二さんの絵なので読んでみました。
大きなまんまるお月様と可愛らしい子ウサギの表紙ですが、読み終わるとあたったかいお月様と愛おしい子ウサギに見えてくるから不思議です。ポンポン山にお月様が登ります。お腹を空かせた子ウサギが見上げると母さんウサギがお月様でおもちをついている様子。その様子を恥ずかしがり屋のやまんばが見て、ひょっとしたら猟師に打たれたウサギを思い出すのです。そして・・・何とも切ない、もの悲しさとあったかいまんまるいお月様が、やまんばの心遣いが、秋風の子の優しさが、そおっとそおっと心に染みいってくるお話でした。秋の夜長の1冊にお勧めです。 (1姫2太郎ママさん 40代・ママ 女の子16歳、男の子14歳、男の子 6歳)
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