
きょうは、ぼくのはじめてのひとりたび。発車のベルが鳴り、ぼくは電車にかけこみますが、そこで見たのは! お客さんはみんなようかい! ようかいだらけ! そんなぼくの耳に届いたのは「お客さんのなかに、人間がひとり入りこんでいるようです。これから、みなさまのにおいをひとりひとり確認します」という車内アナウンス。ようかいたちにかこまれて、ぼくはこわくてガクガク、ブルブル……!

初めての一人旅で、電車に乗って祖父母のうちへ出かける僕、いざ電車に乗ってみると、なんとその電車には妖怪しか載っていませんでした。僕の気持ちを想像すると、不安で恐ろしくてしかたないことだろうと思いますが、出てくる妖怪はどれもどこかかわいらしく描いてあるので、なんだか楽しそうにも見えてしまいます。
人間が乗っているようだと乗員の妖怪が探してまわる場面は、「え〜そんなことして探すの??」と驚きです。
とうとう僕が人間だとばれてしまった時にはどうなることかと心配しましたが、まさかのハッピーな展開に、楽しい気分で読み終えることができました。 (てつじんこさん 30代・ママ 男の子8歳、男の子5歳)
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