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
島の若者ラタはお父さんのなきがらを運ぶカヌーを作ろうと、森の中でいちばん高くそびえたつ大木を切り倒しました。けれども翌朝、ラタが森へ行ってみると木は元通りに立っています。今度は木を切ってカヌーの形に削っておきましたが、翌朝にはまた元通り。不思議に思ったラタが夜通し見張っていると、何百何千という鳥と虫が木っ端や木くずをくわえてやってきて……。ポリネシアの民話。

現在のニュージーランドなどに住むマオリ族の民話だそうです。
父親の亡骸を運ぶため、カヌー作りをするラタ青年。
ところが、ラタが選んだ木は森の精達の大事な木。
切り倒してもまた元通りにされてしまいます。
理由を話して理解してもらい、大きなカヌーは完成します。
森を守る森の精の存在が、素朴な民話らしいです。
しかも、森の鳥や虫たちが呼び集められて、
切り倒された木を修復する光景は圧巻ですね。
そして、できあがったカヌーの立派なこと。
ラタの想いがこもっているのかもしれませんね。 (レイラさん 40代・ママ 男の子13歳、男の子11歳)
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