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人の心を氷のように冷えさせるという悪魔の鏡によって、カイはなかよしのゲルダのもとを去り、雪の女王に囚われてしまいました。ゲルダはカイを救おうと、雪の女王のお城へ出かけていきます。87年刊の新装版。
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アンデルセンの『雪の女王』の原作に近いという事で読んでみました。
悪魔の鏡のかけらが子鬼たちによって、世界中にばらまかれてしまうプロローグから始まります。
そう、カイ少年はこのかけらによって、心をコントロールされ、氷のようになってしまうのですね。
そんなカイを心配して探しに行くゲルダ。
バーナデット・ワッツは、難解なこの雪の女王の世界を、丁寧に描写していきます。
サクランボの花、隠されたバラ、季節も刻々と移り変わります。
ゲルダの心の支えとなる「主の祈り」も物語のラストで大きな意味を持ちます。
大人になったカイとゲルダ、そして、バラの咲き誇る夏の光景。
長いお話ですが、やはり、この味わいは知っておいてほしいですね。 (レイラさん 40代・ママ 男の子20歳、男の子18歳)
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>>> ユウchan「雪の女王」
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