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アンデルセンの『雪の女王』の原作に近いという事で読んでみました。 悪魔の鏡のかけらが子鬼たちによって、世界中にばらまかれてしまうプロローグから始まります。 そう、カイ少年はこのかけらによって、心をコントロールされ、氷のようになってしまうのですね。 そんなカイを心配して探しに行くゲルダ。 バーナデット・ワッツは、難解なこの雪の女王の世界を、丁寧に描写していきます。 サクランボの花、隠されたバラ、季節も刻々と移り変わります。 ゲルダの心の支えとなる「主の祈り」も物語のラストで大きな意味を持ちます。 大人になったカイとゲルダ、そして、バラの咲き誇る夏の光景。 長いお話ですが、やはり、この味わいは知っておいてほしいですね。
投稿日:2014/07/20
『雪の女王』は、アンデルセンの物語の中でも、様々な展開がある重量感のある作品だと思います。 絵本でまとめ上げるためには、絵の数量もそれなりに必要な気がしました。 絵本なのに、絵が追い付いていかない感じがして残念。 話の内容も、メルヘン仕立てのバーナデット・ワッツさんには無理があったように思います。 登場キャラクターが軽すぎる感じ、表紙に登場する女王のインパクトが強かったのですが、女王の大きな出番は表紙だけです。 読み終えて、妙に消化不良です。
投稿日:2013/01/05
かわいらしく美しい挿絵に、ピュアな心の尊さを知る旅。 娘も真剣に聞いて、楽しかった楽しかったと言っていましたが、私自身も「こんな話だったんだ〜」と、いわゆる名作シリーズの簡易版で育ったことを悔しく思いました。 私はアニメ絵の紙芝居を持っていて、好きで何度も繰り返し見た記憶があるのですが、旅の途中経過を全然知りませんでした。また女王とゲルダが一悶着しないことも初めて知りました。 ちゃんと意味のあるお話だったんだ、と恥ずかしながら初めて気付きました。 ゲーム世代の子供にも通じる素敵な旅物語は、ワーキング世代の心も洗ってくれることでしょう。 しっかり子供時代を生きること、大人になること、その繋ぎの旅。 良い本で育たないと損しますね。子供の頃、このストーリーで知っていたら夢中になって、ずっと寄り添ってもらえる話になったと思います。 絵本としては長いけれど、冒険文学としては短いながらも相当濃い内容です。
投稿日:2009/03/20
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