![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
今では古書店でしか扱っていないと思いますが、
『小学館の育児絵本』というシリーズのおやゆびひめです。
昭和47年ごろのもので、当時の定価は100円前後だと思います。
数年前、とある店のキッズコーナーで無造作に置かれていたこの本に再開したとき、
私の心は一気に3歳に戻りました。
私はそのチューリップの香りを、水の冷たさを、
カエルのねっとりした皮膚の感触を、つばめの羽の柔らかさを、
確かに覚えていたのです。
…いや、そんなはずはない。それはただの絵なのだから…
そして、気づきます。
3歳の子供が絵本に向かうとき、
そこでどんな魔法が起きているのかを。
大好きな絵本を何度も繰り返し読んでもらうことは
こんなに大きなプレゼントだったんだ…
そう気づくのに35年もかかってしまいました。
探し続けてやっと今日手に入れたこのボロボロの本は、
大事な大事な私の宝物です。 (グレープフルーツ・ムーンさん 30代・ママ 男の子9歳、男の子3歳)
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