絵本紹介
2023.04.10
赤ちゃんに絵本を読むとき、どんなイメージを持っていましたか?
膝の上に座らせて、1ページずつページをめくる。赤ちゃんは時々笑いながら、静かに絵本を見てくれる……。そんな穏やかな読み聞かせタイムを想像していたけれど、実際はページはめくれない、絵本を叩く、投げる、かじる、膝の上から脱走、絵本に興味を示してくれない……などなど、当初予定していた穏やかな読み聞かせタイムはどこへ行ったの?と理想と現実に悩まれているパパママも多いと思います。
でも、ページを叩いたり、絵本をかじっているときのお子さんの顔、とってもいい表情をしていませんか? 当初のイメージと違っているかもしれないけれど、それは絵本がしっかりお子さんの友だちになっている証拠です。そして、パパとママが絵本を通してお子さんとコミュニケーションを取った軌跡でもあります。叩いても、かじっても、膝から逃げ出しても、お子さんが楽しんでいて、パパとママが笑っていればそれでOK。立派な読み聞かせタイムです。さあ、今日はどの絵本でお子さんと遊びますか? お子さんの友だちにピッタリな絵本を探してくださいね。
出版社からの内容紹介
「おいしい」は、ほっぺ ポンポン。「ありがとう」は おててをつかって ちゅ!
年間6万人の赤ちゃん・ママ・パパが実践する<ベビーサイン>は、おしゃべり前の赤ちゃんと、おててでコミュニケーションをとる育児法です。
本作では、はじめてベビーサインに触れる赤ちゃん・ママ・パパに向けて、おいしい/ミルク/もっと/オムツなど、日常生活で使う7つのベビーサインを厳選して掲載。
読み聞かせを通じて、無理なく自然にサインを覚えられます。
巻末には専門家による解説&もっと覚えたいベビーサイン一覧つき。
監修:吉中みちる(日本ベビーサイン協会代表理事)
【こんな方におすすめ】
・赤ちゃんのコミュニケーション能力を育てたい
・ベビーサインが覚えられるか不安
・赤ちゃんの気持ちが分からず、困っている
マタニティへのプレゼントや出産祝いにもぴったりです♪
この書籍を作った人
1948年東京生まれ。多摩美大卒。造形教育の指導、白鴎短大講師、テレビ幼児番組のブレーンなどを経て、現在、絵本、童話の創作、戯曲、コミックの原作など広く活躍している。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞受賞。作品に、『あかちゃんのあそびえほんシリーズ』(偕成社)、『カケルがかける』(絵・ひらのてつお/えほんの杜)、『どうするどうするあなのなか』(絵・高畠純/福音館書店)など多数。きむらゆういちさんのオフィスにお邪魔してお話を伺ってきました!様子はこちら
みどころ
「おはよう くうぴい」「おはよう ママ」
今日もいいお天気。くうぴいはおひさまにもおはようのあいさつ。
「おはよう くうぴい」「おはよう おひさま」
顔を洗ったら、くんくんいいにおい・・・。
家族みんな揃ったら朝ごはんです。おいしそう!
「いただきまーす」
まだまだお出かけ前にやることはありますよね。
なんだっけ?くうぴい。
なかやみわさんが母親の視点から描いた人気シリーズ「こぐまのくうぴい」から、朝のあいさつの絵本です。
可愛いくうぴいの朝の目覚めのシーンから始まって、お着替えや朝ごはんなど気持ちのいい時間が描かれています。その中で自然に登場するのが「おはよう」の言葉。お話が進む中で楽しい1日が始まる予感を感じながら、きっと子どもたちにもあいさつの習慣が身についていくのでしょう。
くうぴいと過ごす朝の時間。親子で一緒にくり返し楽しみながら、あいさつの大切さを伝えてくださいね。
この書籍を作った人
埼玉県生まれ。女子美術短期大学造形科グラフィックデザイン教室卒業。企業のデザイナーを経て、絵本作家になる。 主な絵本に「そらまめくん」シリーズ(福音館書店・小学館)、「ばすくん」シリーズ(小学館)、「くれよんのくろくん」シリーズ(童心社)、「どんぐりむら」シリーズ(学研)、「こぐまのくうぴい」シリーズ(ミキハウス)、「やさいのがっこう」シリーズ(白泉社)など多数ある。愛くるしく魅力的な登場人物を描いた絵本作品は、子どもたちに絶大な支持を受けている。
みどころ
「あおいろ」の絵の具と「きいろ」の絵の具。まぜてまぜて!見開きページいっぱいに2色の絵の具が広がります。この時はまだ「あおいろ」と「きいろ」のマーブル模様です。
ここから、本を大きくぐるぐる回してみましょう。まぜてまぜて ぐるぐるぐるぐる!まぜてまぜて うーんとまぜたら……。ページをめくってみてください。きれいな「みどりいろ」のできあがりです!
今度は「いちご」と「ぎゅうにゅう」。まぜてまぜて!本を大きくぐるぐる回して、まぜてまぜて、ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ。まぜてまぜてうーんとまぜたら……。何になるか、わかりますよね?!
この後も、「つち」と「おみず」、「せっけん」と「おみず」をまぜてまぜて、まぜまくります。「ぐるぐる」「ちゃぷちゃぷ」「ぐちゃぐちゃ」「ばしゃばしゃ」楽しい音がいっぱいです。
「うしろにいるのだあれ」シリーズ(幻冬舎)他、多くの人気作品を手がける、accototoふくだとしお+あきこさんの新作。会話が弾む楽しい参加型の絵本です。色鮮やかでキュートなイラストを楽しみ、たくさんの擬音を楽しみ、自分で本を動かして楽しむ。いろんな喜びのある、楽しい絵本です。
この書籍を作った人
ふくだとしお(toto) 1971年大阪生まれ。ふくだあきこ(acco) 1978年宝塚生まれ。accototoのユニットで絵本、絵画、壁画など様々な作品を手掛けている。また、動物をモチーフとしたタオルや陶器など子ども向けの雑貨も展開している。絵本の作品に、「うしろにいるのだあれ」シリーズ(幻冬舎)、『とんでいったりんご』『ピネくんとさかなのおうち』(学習研究社)、『ぴっちゃんぽっちゃん』『きょうのそらはどんなそら』(大日本図書)、『ほら、そっくり』(教育画劇)など多数がある。
この書籍を作った人
(戸田幸四郎 1931年-2011年)山形県尾花沢市生まれ。都市計画から店舗デザイン、グラフィックまであらゆるデザインを仕事とする。51歳の時、デザイナーから絵本作家に転向。80歳で亡くなるまで42作品を発表。そのどれもがロングセラーとなる。絵はもちろん、ひらがなまで全てをデザインした『あいうえおえほん』は累計100万部を超え、日本の知育絵本の草分けと評されている。他にも宮沢賢治・太宰治などの文に重厚な絵を描いた名作絵本集や環境をテーマにした創作絵本集など出版。静岡県熱海市には自身が建築デザインから手がけた戸田幸四郎絵本美術館がある。
みどころ
窓からおうちの中をのぞけるドアのしかけをめくると、想像していたのと違う生き物が現れてびっくりする楽しい絵本『ドアをあけたら』の続編です。今回のテーマは「うみのおうち」で、海の生きものたちが登場します。
さすがは海のおうち。イソギンチャク、沈没船などなど、海ならではのカラフルでバラエティ豊かなおうちのラインナップが魅力いっぱいです。
ポイントは、ドアの窓からお部屋の中がちょっぴり見えるところ。窓から見たときには「ペンギンだ」と思ったのに、しかけのドアを開けると、なんと貝を持った2ひきのチンアナゴさんが登場! こんな風に、意外性のある変化に「次はなにがでてくるのかな?」と夢中になってしまいます。そして、まるでだまし絵のような穴あき窓の巧妙なしかけに、大人も思わず感心!
トリックを堪能したら、おうちの中に描き込まれた、海の生きものたちの暮らしぶりも楽しめます。特に、イカのお父さんの「子育て術」は、親子で「あるある!」と盛り上がりそう。住人たちは、それぞれ特技を持っていて、最後にみんな大集合した時に、その集大成が明らかになりますので、おうちの中をしっかりチェックしてみてください。
最後には乗り物好きも大満足の展開から、ダイナミックな観音開きのしかけを使った、華やかなフィナーレへ。めくるのが楽しくなるしかけが満載の1冊です。
この書籍を作った人
1975年栃木県生まれ。多摩美術大学絵画学科卒業後、フリーのイラストレーターとして雑誌やCDジャケットなどを手がける。パレットクラブスクールでイラストと絵本のコースを受講し、2006年「イーラちゃんといじわるツリー」がタリーズピクチャーブックアワードで最優秀賞を受賞。作曲家うちだえーすけ率いる「イーラちゃん楽団」による読み聞かせコンサートも全国各地で開催中。