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赤い花のついたわたしのお気にいりのぼうし。ところがある日、そのぼうしが汽車のまどからとんでいってしまったのです。 子どもにとって掛け替えのないものとの別れを、透明感のある独自のタッチで詩情豊かに描いた絵本。1976年に刊行された佐野洋子の代表作の新装版。講談社出版文化賞絵本部門賞を受賞。
電車に乗って窓から外を見ていたら、風が帽子を飛ばしてしまった。ずっと使っていた帽子。
翌日、おとうさんが新しい帽子を買ってきてくれた。でもあまりうれしくない。だってそれは「わたしのぼうし」ではないんですもの。
娘が大きくなってこんな場面に遭遇したら。
新しく買った帽子を喜んでくれない、なかなかかぶろうとしない。そんな小さな心の奥を汲み取ってあげられるだろうか。
この女の子の両親の反応はよくわからないけれど。私ならイライラしてしまうかもしれない。
小さな心の傷に気がついて、付き合ってあげられる。
そんなお母さんになりたい。
(佐保姫さん 30代・ママ 女の子1歳)
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