両親の死で、7歳のネリーは幼い弟妹と別れて引き取られる。 そこで温かく迎えられ、週末には3人一緒に過ごせるようになるが…。 両親を亡くした幼い3人姉弟に周囲は温かい。 しかし、優しさに触れれば触れるほど、何かの瞬間に甦る喪失感は深くなってしまう。 その悲しみを乗りこえた時、人は大きく成長します。柳田邦男氏、渾身の翻訳絵本第3弾。
ある日突然、幼い3人のきょうだいを襲った両親の事故死。今の時代は、どんな悲運が子どもたちの身に降りかかる かわからないほど厳しい。そうでなくても、ストレスの多い社会のなかで、自分を肯定的にとらえられないで、 生きる力を失くしている子が少なくない。子どもたちに「生きなおす力」を芽生えされるものは、何か。子どもは本来、 つらく悲しいことがあっても、抱きしめられるようなやさしさの支えがあれば、笑顔をとりもどせる。 10歳で父を亡くした私の経験から、切にそう思う。しかも、こんな悲しみのない家庭や社会をつくろうと、 子どもながらに、未来をひらく生き方を考えるようにさえなるのだ。この絵本の主人公ネリーが最後に窓辺で 遠くを見つめるまなざしに秘められたメッセージを読みとってほしい。―― 柳田邦男(本書帯文より)
子供は、目の前の出来事にその場その場で対応します。
考え方が大人のように複雑ではないからこそ、
その足りない言葉の中にくっきりと浮かぶ真実があります。
その不安定な表情に、隠し切れない真実があります。
先の震災で親を亡くした子供は、1500人にもなるとか。
みんな寂しいでしょうね、辛くてたまらないでしょう。
時には思い出し、大きな声で泣いてください。
時には忘れ、大きな声で笑ってください。
そして、
命を大切に、新しく手に入れたものを大切に、
まっすぐ生きて行きましょうね。
パパやママにいつか会えたら、その時ほめてもらえるように。
自慢話やお土産話も、たくさんたくさんできるように。
心強い応援団長、ネリーの声が聞こえて来ます。
「あなたは1人ぼっちじゃない。強く生きて行きましょう、私と一緒に。
大丈夫。私たちは必ず、誰よりも優しい人間になれるのだから。」 (Mica(⌒▽⌒ノさん 40代・その他の方 )
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