国際アンデルセン賞画家賞受賞インノチェンティの傑作 人が家に命を吹き込み、家が家族を見守る。家と人が織りなす100年の歳月。
100年の歳月を、ことばの世界と細密な絵の世界で融合させた傑作絵本! 1軒の古い家が自分史を語るように1900年からの歳月を繙きます。静かにそこにある家は、人々が1日1日を紡いでいき、 その月日の積み重ねが100年の歴史をつくるということを伝えます。自然豊かななかで、作物を育てる人々と共にある家。 幸せな結婚を、また家族の悲しみを見守る家。やがて訪れる大きな戦争に傷を受けながら生き延びる家。 そうして、古い家と共に生きた大切な人の死の瞬間に、ただ黙って立ち会う家。 ページをめくるごとに人間の生きる力が深く感じられる傑作絵本が、ここに……。
ある1軒の家の1900年から1999年までの100年の歴史を、家が自分の歴史を語るようにお話は進んでいきます。
家の語りは静かですが、100年の間に、結婚式があったり、家族が増えたり、お葬式があったり、戦争があったり、嵐にあったり。
一日、一日の平凡な営みが歴史を作るんだと、感じられました。
また、人間が生きることって、なんだかすごい、そしていとおしいとも感じました。
とても緻密に美しく描かれた絵は、見ごたえがあります。
秋の夜長、ゆっくりと見て、読んで味わってほしい絵本です。 (ほかほかぱんさん 40代・ママ )
|