街がにぎやかになっていく様子が独特のタッチで描かれています。 どんどんどんどん、にぎやかになっていく中で、 「おはよう チマチマ。おはよう ぼく。」 という自然なやりとりに、なんともいえないすがすがしさを覚えます。
ぼくはきのう、こねこをひろいました。 ぼくの街に、夜明けがやってきました。とりがピーピーピーとやってきました。 小さなたいこが、大きなたいこが、ラッパが、アコーディオンが、やってきました。 だんだん街はにぎやかになってきます。 バスや、列車もやってきて、どんどんにぎやかになっていきます。 そして太陽が、青空を連れてやってきて、朝がやってきたのでした。
人気の絵本作家・荒井良二の描きおろし作品。「ぼく」のまちにいろんなものがやってきて、だんだんにぎやかになって、やがて太陽もやってきて…。心にイメージがすーっと入りこむ、やさしい荒井良二の世界が楽しめる一冊です。
タイトルから、ぼくとチマチマに何か起こるのかなぁなんて想像しながら読み始めて、あれ?チマチマが登場するのは、最後だけ。
でも、何回もよんでいるうちにわかってきました。
”ぼく”には、いつもと同じ朝のようで、全然違う素敵な朝になったんですよね。
荒井良二さんの不思議な絵と物語。なんだか、読み終わると、すがすがしくて、今日も頑張ろうなんて、元気になれる絵本です。 (ロニママさん 30代・ママ 女の子1歳)
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