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小説家、小川洋子さんの作品ということで、興味を持ちました。 アンナちゃんのお気に入りのブラウスの、一番上にとまっている丸いお顔のボタンちゃん。 いつもはボタンホールちゃんと一緒ですが、あるとき、糸が切れてボタンがとれ、コロコロとおもちゃ箱の裏側に転がっていきます。 するとそこで、もうあんなちゃんに遊ばれなくなったガラガラやよだれかけ、ホッキョクグマのぬいぐるみに出会って……。 娘たちが小さい頃に身につけていたものや遊んでいたもののことを思い出しました。 岡田千晶さんのイラストが温かくてジーンとします。
投稿日:2023/03/08
柔らかなタッチで描かれている作品です。まるで思い出をイメージしたかのように感じられました。ボタンちゃんが出会う仲間たちは役目を終えた子たちばかりで悲しげですが、それをボタンちゃんが素敵な言葉で元気づけてくれるところがよかったです。みんなアンナちゃんに大事にされてきたのが伝わってきました。子どもの成長とは、色々なことができてきての積み重ねだなとこの作品を通して感じました。 途中でシロクマとアンナちゃんが遊園地で遊んでいるシーンはとてもとても素敵でした。 子どもも似たようなくまのぬいぐるみを持っていますが、これを読んで「わたしのくまちゃん・・・」と言ってぬいぐるみをぎゅっと抱っこしていました。 人は成長と共に様々なモノたちと出会い、別れ、また出会う・・・を繰り返していきます。その時に大切にしていたモノたちに感謝して次へ進んでいきたいものです。
投稿日:2020/08/08
この絵本の主人公は、ボタンちゃんです。 アンナちゃんがお出かけの時だけに着るブラウスの一番上に留められている、丸い顔のボタンです。 ボタンちゃんの一番の友だちは、ボタンホールちゃんです。 恥ずかしがり屋の彼女ですが、ボタンちゃんをしっかりと留めています。 そんなある日、何かのひょうしに糸が切れて、ボタンちゃんがブラウスからとれてしまいました。 ころころと転がってゆくボタンちゃん。 ボタンホールちゃんは泣きそうな顔をしていたけれど、ボタンちゃんは楽しんでいます。 まず最初に行ったのは、おもちゃ箱の裏側です。そこには泣いているガラガラがいました。 ガラガラは、赤ちゃんだったアンナちゃんを笑わせていたおもちゃですが忘れられてしまい、それが悲しいと泣いているのです。 ボタンちゃんはアンナちゃんが大きくなったことを伝えて、なぐさめます。 それからもボタンちゃんは、アンナちゃんに忘れられて泣いているおもちゃたちをなぐさめてゆきます。 ボタンちゃんはアンナちゃんが大きくなってから出会ったから、子どもは成長してゆくということを、よく分かっているのです。 そして、自分もやがて忘れられてしまうことも、分かっているのでしょう。 しばらくののち、ボタンちゃんはボタンホールちゃんとともに、おもちゃたちと再会します。 そのとき、泣いていたおもちゃたちは笑っているでしょうか? 笑っていると良いですね。 小学校低学年くらいのお子さんにお勧めです。
投稿日:2020/07/31
三歳の子が図書館でこの絵本読んで!と持ってきたので家で読んでみました。子どもはボタンが落ちた時にダメダメー!と悲しそうにしていましたが、他に泣いていたガラガラ達を見てビックリ!まだ意味はわからないかな?と思いましたが、にいにのが小さくなったら僕が着て、僕のは弟にあげるんよね!と…なんとなくわかっていた様でした。 子供達が大きくなってきたら赤ちゃんの頃のものはとても懐かしく感じるんだろうなぁと。。この絵本を一冊家に購入したいなぁと思いました。
投稿日:2020/01/21
女の子が来ているブラウスのボタンが主役のお話です。 よくありがちな 「ボタンが取れて、コロコロ転がった先で冒険する」的な展開はあるものの 着地点が『思い出の箱』だったのはっっ、やられました・・。 もう着られなくなっても もう遊ばなくなっても 「捨てていい?」と聞くと 「だめっっ」という12歳の娘。 それ(思い出の品)を見ると思いだすことがいっぱいあるんだろうなと この本を読んで改めて感じ あたたかい気持ちになりました。
投稿日:2016/09/25
ブラウスの一番上にいたボタンちゃん。 ある時外れてしまい、 タンスなどなどへコロコロ転がって冒険します。 そこであったのは 何ともさみしく泣いているガラガラやよだれかけ・・・・ 他人事ではなく、我が家のタンスの裏をのぞいてみたくなりました。 我が家にも泣いている子がいるような・・・ でもいろいろなものに助けられて大きくなっていることに 想いを巡らせて、物を大事に、 そして一人で大きくなっているわけでないことを 感じるすてきな絵本です。
投稿日:2016/09/06
8歳6歳の娘たちに読みました。この絵本、絵がとーっても可愛くて、温かみがあるんです。絵で気に入って借りたのですが、中身もとーっても素敵でしたよ。 糸が切れてしまったボタンちゃんが、転がっていくとガラガラだったり、スタイだったり、シロクマのぬいぐるみだったり、ボタンちゃんの持ち主のあんなちゃんが昔使っていたものに会うんです。みんなもう使われていなくて寂しそう。そこからあんなちゃんのお母さんがみんなを見つけてくれて…。 娘たちの昔を思い出し懐かしくなりました。私はシロクマとメリーゴーランドに乗る場面がとても感動しました。とってもきれいなんです。
投稿日:2016/02/17
『博士の愛した数式』で有名な小川洋子さんの初絵本のようですね。 子ども向けですが、やはり大人テイストをまとっている印象です。 主人公はアンナちゃんのおでかけブラウスのボタン、ボタンちゃん。 ある日、糸が外れて子ども部屋をコロコロ、一種の探検になってしまいます。 そこで出会ったのは、アンナちゃんが小さい頃お世話になったガラガラやよだれかけ、 ぬいぐるみ。 もう忘れられたと嘆くアイテムたちに、ボタンちゃんがかけた言葉が素敵です。 そう、彼らが見守ってくれて、アンナちゃんの今の成長があるのですからね。 ママがなつかしい、と作ってくれた「思い出の箱」、ナイスアイデアです。 ボタンホールちゃんの存在感もいいアクセントです。 成長していく事をたっぷり愛おしみたい時、そっと読んであげたい作品だと思いました。 やはり、共感できるのは幼稚園児くらいでしょうか。
投稿日:2016/01/08
今までにないボタンを主役としたお話でした。 アンナちゃんのとっておきのブラウスの第一ボタンが主役です。 ボタンちゃんは、ボタンホールちゃんととっても仲良し。 ところが、ある日ボタンちゃんを留めていた糸が切れて、お部屋の中をコロコロ転がり、おもちゃ箱の裏側へ、・・・・・・。 ここで出会った、ガラガラ、よだれかけ、ホッキョクグマのぬいぐるみ。 みんなアンナちゃんに必要とされなくなり悲しそうです。 彼らを慰めるボタンちゃん。 アンナちゃんの成長を喜ぼうと。 ボタンちゃんはママに見つけてもらい、無事ブラウスに戻りました。 そして、おもちゃ箱の後ろから、見つけたものをママは、・・・・・・。 思い出の箱″って、素敵ですね〜。 親ならば、わが子の成長に感謝し、こんな箱を大なり小なり持っていたいものですね。 ボタンちゃんが、ホッキョクグマのぬいぐるみに話したアンナちゃんの夢の中の北極の遊園地の絵が、と〜っても素敵でした。
投稿日:2015/12/13
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