安房さんの作品には、夕暮れから夜に変わる、昼とも夜とも言えない間の時間、微妙な時間帯に描かれた作品があります。
この作品は、安房さんではないけれど、ストーリーの感じがどことなく安房さんに通じるところを感じます。
楽器がうまく弾けなくて動物たちが登場していうと、『セロ弾きのゴーシュ』にも通じるものも感じました。
バイオリンのレッスン日、レッスンが苦痛で時間をつぶすために、降り立った駅。そこには「すずめいろ堂」というお店がありました。
年齢的には中学年向けだと思います。88ページなのであっという間に読めますが、ちょっと別の世界に浸って、レッスンに向ける気持ちが回復できたら、それにこしたことはないですね。
自分が子どもだったら、こんな風に「すずめいろ堂」という不思議なお店で少し時間を過ごしてみたいと思うことでしょう。