子どものころから詩が苦手で書けといわれると頭が真っ白になり途方に暮れたものだった。
この小さな詩集に登場する詩人たちの面々は…かまきりりゅうじ、かぶとてつお、こねずみしゅん、けやきだいさく、かぜみつる、つきとしこ…などなど野原の住人たち。それを作者がなり替って書いたもの。遊び心があふれている。これを詩と呼べるのなら詩を書くことは楽しいに違いない。それぞれの詩は文字を含めて素朴で親しみのある一枚の版画になっていて想像の世界を拡げてくれる。
声に出して読む時はぜひこちらも作者に負けずにそれぞれの気持ちになりきってみるといい。
ところで…昔、3年生の教室で「おう なつだぜ…」で始まるかまきりりゅうじの詩を読んだら男子に大喜びされたことがあったのだが、それはまた別な話…。