素晴らしい宝物を飾っておく部屋を作ったモリネズミのお話。
2013年刊行。(原書:2006年)
大人が読んでも、心に残る、ちょっと哲学的な絵本。
素敵なモノを集めて、集めて、自分の部屋をいっぱいにして、それを誰でも「見たい」人に見せてあげている。心が豊かな人生。
しかし、他人の意見を真に受けて、本当に素敵なモノを「つまらないもの」と思い込んで捨ててしまった。それからの彼の落胆ぶりと、周囲の人たちの反応が痛々しい。
いろんなことを考えさせられた。
自分の意見と、他人の意見は違う。
自分の人生なのだから、時には人の意見を聞くことも大事だが、一番大事なのは、自分が本当に大事にしているものを守り通すことだと思った。
あと、くよくよといつまでも後悔しないこと。
大事なことをいくつか教わった。
こういう風に自然な形で、心に大事なものが入って来る絵本に出会えてよかった。
話の内容は物静かな気がするが、その分、絵が派手で、いろんな細部にこだわりがあるので、絵を見ているだけでも楽しめると思う。