中学生の朝読用に探してきました。
作者の名前は聞いたことがあったし(まだ読んだことはありません)、
本のカバーに触れたとき、ドキドキしたんですよね〜。面白そうな作品だなって。
プロローグのシーンは、正直「えっ!?これは何?意味がわからない?」王道のファンタジーだと思い込んで読み始めたので、まるでSFな始まりが飲み込めず、2回も読み直してしまいました。
ところが、本篇に入ったらあまりの面白さに一気に読み切ってしまいました。
物語の世界を確立するための様々な設定も面白いし、
主人公がすごく良くできるヒーロータイプでなく、実は「物語の最初の方で起こした喘息の発作で死んでいたはず」という、病弱で体力のかけらもない少年だったというのが、意外に味があって魅力的でした。
また、悪役たちが『山高帽子』や『シルクハット』などをかぶっているのですが、これは古い時代の服装が流行っているという設定だそうです。
『山高帽子』って言うと、昔から好きだったケストナー:作の『エミールと探偵たち』に登場する泥棒(悪役)を思い出します。
もしかしたら、この作者もエミールシリーズが好きだったのかも!
シリーズ物の第1巻ですが、とりあえずホッとひと段落するところで終わってくれるので、続きは気になりますが、この1巻だけ読んでも、それなりに楽しめる内容になっています。
字の大きさも、紙質もとても読みやすいので、ファンタジー好きな中学生、高校生のお子さんたちにお薦めしたいです。
本を読みなれているお子さんなら、小学校の高学年くらいからでも十分楽しめると思います。
早くうちの子たちにも読んでもらいたいです。誰かと、この物語の話をしたい〜。