「かこさとし むかしばなしの本（3） かいぞく がぼがぼまる」 みんなの声

みなみの広い海をわがものがおに暴れ周り、あっちの海を待ち伏せしては荷物を奪ったり、こっちの海の船を追いかけては沈めたり、散々悪いことをしてきた、がぼがぼまるたちの海賊の最後が
描かれてました。５年前に海に捨てられた赤ん坊は、海の友達に助けられて海賊たちをやっつけたお話でしたが、当然の報いだと思いました。とても賑やかな絵に惹かれました。

幼児に読み聞かせする絵本に登場するキャラクターとは思えないほどの超極悪非道な海賊たち。セリフもなかなかのもんです。
よこどりしたり、人をしばりあげ、なぐりつけ、きったり、ころしたり、こわしたり、火をつけたり。ここまで悪だとむしろ読んでて気持ちいいくらい笑。
ところが、思いもよらない正義の味方登場で、こてんぱんにされる海賊の姿に、ちょっとざまーみろと思ってしまいます。そして、海賊の運命は…。まさに因果応報ですね。

自分たちの涙で島が海に沈んでしまうなんて、悪行を尽くした海賊の最期は、何だか情けないものでした。
活劇のような物語で、海賊たちもそれほど悪人には描かれていないので、ちょっと可哀想にも思えるのですが、大勢の村人を殺し、家族を殺して産まれたばかりの赤ん坊を海に投げ棄てたとあれば、むくいがあるのも当然ですね。
小さい子どもたちのために、あまり残酷な絵を避けたのでした。
悪いことしてはダメよと、伝える読み方をしないといけませんね。

このお話は、海賊ガボガボまるに村人全員を殺されて海に捨てられた男の子が海の生き物に育てられて、大きくなってこのガボガボまるに仕返しをするお話でした。海の生き物（特にサメ）と協力して懲らしめる姿がうちの子は大うけでした！！悪いことはしちゃダメですね。

かこさとし先生の絵本には、そこまで極悪な登場人物はいないと思っていたのですが、今回この本に登場する海賊たちは、改心の余地もない程、実に極悪でした。しかし毎度の事ながら、登場人物が歌う歌には、ついつい節を付けて歌いたくなります。