小さな女の子、ルイーズが雨の中、どこかへ出かけます。何かイヤなことがあったのでしょう。表情は硬く、こわばっています。着いたところは、図書館。たくさんの本が迎えてくれました。
傘も置かず、レインコートを着たままで、本棚の前に立つルイーズ。はやる気持ちが伝わってきます。「ふぅー、やっと着いたぁ。わぁー、こんなに本がたくさん!どれにしようかな?」そんな声が聞こえてきそう。ルイーズの背中が、彼女の気分が、不機嫌から、ご機嫌に切り替わる感じを語っています。
ここではない、どこか別の世界への入り口がたくさん。どの入り口にしようかな?どんな世界に冒険にでようかな?
図書館をでるルイーズの表情は柔らかく、明るくなっていました。本を読んで別の世界へ行って、力をもらったんですね。
「本が大好き。本から得る喜びと力を、子どもたちに伝えたい!」という作者の思いがストレートに伝わってきます。本をひらけば、すてきなことが始まるよ!と。
作者の一人、トニ・モリスンはノーベル文学賞受賞者。